パラドクス原題 Los Parecidos
製作年 2015年
製作国 メキシコ
上映時間 90分

雨により感染する伝染病の恐怖を描き、シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭などで話題となったメキシコ発のパニックホラー。世界中を襲う豪雨によって外見も内面も変貌する伝染病が発生、雨の中に潜む何かを恐れ、理性を失っていく人々の姿を映し出す。(yahoo!映画「ダークレイン」解説より抜粋)


 奇妙な味の不条理映画『パラドクス』を撮った監督。
 原題のParecidosは「類似」の意。
 欧米とは異なる南米ホラーのタッチが興味深い。同じメキシコ(&スペイン共同)製作の『永遠のこどもたち』に通じるグロさと暗さと子供恐怖症が芬々と匂っている。
 子供というのは一般に「邪気なく、可愛く、希望を与えてくれる」存在と思われているだけに、そうでない正体が明かされると絶望にも似た恐ろしさをもたらす。その先鞭をつけたのは『オーメン』(1976、イギリス&アメリカ)、あるいは『ザ・チャイルド』(1976、スペイン)あたりか。どちらも1976年公開というのが興味深い。この頃を境に、世の大人たちは子供を理解できなくなってきたのだろうか? それとも「子供=純真」という固定観念から脱したのだろうか?
 
 ホラーサスペンスでありながら、コメディタッチのところもあってやっぱり奇妙な味。
 メキシカンのマチョイズム(男らしさ賛美)を前提に鑑賞すると、マッチョイズムを揶揄しているように思える部分があってそこは面白い。



評価:C+


A+ ・・・・めったにない傑作。映画好きで良かった。 
「東京物語」「2001年宇宙の旅」「馬鹿宣言」「近松物語」

A- ・・・・傑作。できれば劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」「スティング」「フライング・ハイ」「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」   

B+ ・・・・良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」「ギャラクシークエスト」「白いカラス」「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」「ボーイズ・ドント・クライ」

C+ ・・・・退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」「アナコンダ」 

C- ・・・・もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・見たのは一生の不覚。金返せ~!!