通し打ちも1ヶ月も過ぎると、遍路生活が板に付いてくる。
非日常であったはずの遍路が日常に移行し始め、自分なりの一日のスケジュールが出来上がってくる。

ソルティの一日はおおむね次のように過ぎる。

5:30 起床(夜が早いから自然目が覚める)
   荷物を取りまとめる
6:00 朝食
6:45 排便
7:00 宿をチェックアウト
   歩き開始

ソルティは50分歩いたら8分休みを取るサイクルにしている。(山登りの時と同じ)
午前中に4回、このサイクルを繰り返したところで、30分程度のランチ休憩。
午後は3回繰り返して、歩き終える。
このサイクルの合間合間に、札所でのお参りと納経(寺での滞在時間は20~30分)や、通りすがりの地元住民との会話や、興味を惹かれた事物の寄り道が入るので、宿に着くのはいつも4時くらいになってしまう。

4:00 荷物を解いて汗だくの服を脱ぎ、一服
4:30 お風呂
5:00 洗濯
   明日の行程チェックと宿の予約
   出納帳をつける
6:00 夕食(他の遍路との交流)
7:00 日記をつける(余裕があればブログ更新)
8:00 横になって瞑想(足の疲れで坐が組めない)
   今後の行程をあれこれ検討しつつ就寝

健康的な生活である。
遍路に出て、いろいろな病気が治ったという話をたくさん聞くが、さもありなんと思う。
運動不足と食べ過ぎと思い煩いの3つが無くなれば、日本人のたいていの病気は良くなるだろう。
80才90才のベテラン遍路を多く見かけるのも不思議なことではない。

だが、遍路たちを待っている別の病がある。
難治性の厄介な病である。

「お四国病」

四国遍路を一度経験した者が、遍路の魅力に取り憑かれて、何度も繰り返さざるを得なくなる。
ある意味で「遍路アディクション」と言ってもいいのかもしれない。
ソルティのこの旅のサポートセンターであるKさんなど、まさにそうだろう。
年2回の通し打ちを10年以上続けているのだから。
彼曰く、
「お彼岸になると、行きたくなるんだよね~」

四万十のオフ中に中村駅で出会った60代のおばちゃんは、まさに結願し終えたばかりで、高知の友人に会いに行くところだった。
興味津々で遍路の感想を伺ったら、こう言った。
「これが最初で最後。もう二度と来ない!」

ソルティは果たしてどんな感想を抱くのだろう?
遍路タイムからの社会復帰は可能なのだろうか?

ま、なるようになるほかない。


IMG_20181110_214456


ここからは 右頬灼ける 瀬戸内海