いま、徳島にいる。

と言っても結願したわけではない。
別格15番箸蔵寺は徳島県の北西に位置しているので、別格打ちの遍路は愛媛県と別れて香川県に入る際に、徳島県を経由することになるのだ。

その名も境目トンネルを通り抜けて、なつかしき阿波の大地に舞い戻った。


IMG_20181119_190805



IMG_20181119_191005



今夜は阿波池田という吉野川源流近くの町に泊まっている。
世界中から、ラフティングする若者達がやって来るそうで、東洋町のサーフィンと言い、今治のサイクリングと言い、四国のアスレチック大国ぶりに驚かされる!

阿波池田から土讃線で5つ離れたところに、過日ソルティがボケをかました大歩危駅がある。
つまり、だんだんと出発地点に近づいている。
うれしい気持ちとさみしい気持ちが交差する、まさに境目にいる。

思えば愛媛では、足を痛めたり、風邪で寝込んだり、道に迷ったり、道を間違えたり、何かと滞りがあった。
夏そのものの高知から急に晩秋の伊予に放り出され、遍路仲間もグンと減って、心細い気分も味わった。
俗に、“発心の徳島、修行の高知、菩提の愛媛“というけれど、ソルティにとっては、“脱俗の徳島、悦楽の高知、苦渋の愛媛“という感じだった。
それだけに、愛媛のへんろ道や宿で受けた数々のお接待が身に沁みた。

札所中一番高いところにある(912m)雲辺寺を打ったら、“涅槃の香川“である。

どんな香川になるのだろう?


IMG_20181119_191724



別格14番常福寺(椿堂)の秘仏、“福の神“

地域の古くからの道祖神信仰の色を感じるが、ある意味、これが最も密教的=空海的である。


ご朱印に 型取りしたき 魔羅光る