ソルティはかた、かく語りき

東京近郊に住まうオス猫である。 半世紀以上生き延びて、もはやバケ猫化しているとの噂あり。 本を読んで、映画を観て、音楽を聴いて、芝居や落語に興じ、 旅に出て、山に登って、仏教を学んで瞑想して、デモに行って、 無いアタマでものを考えて・・・・ そんな平凡な日常の記録である。

  同行二人で行く四国遍路

● 室戸岬の釈迦如来

今朝は、廃校となった小学校を利用した室戸廃校水族館に寄った。メディアで紹介されるなど大人気で、週末は混み合うらしい。

平日の開館直後だったので、一人でじっくり見て回ることができた。

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プールの中にサメやウミガメが泳いでいたり、飛び箱や手洗い場を覗くと金魚やトコブシがひしめいていたり、教室だった場所に置かれた巨大水槽の中でエイが優雅に羽ばたいていたり、懐かしさを伴う不思議な感覚に襲われる。

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特段珍しい生き物がいるわけではないけれど、時間を忘れる楽しさだった。
アイデアの勝利だ。


昼過ぎに室戸岬到達😆
55号線を歩いていて、前方に弘法大師の白い像が見えた時は、さすがに胸にジンと来るものがあった。

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岬の先端に東を向いてすくっと立ち、「嵐よ。来るなら来い」とばかりに太平洋をグッと睨んでいる。
頼もしい。

近寄って背後に回ると、金色のお釈迦様が横たわっていた。
いわゆる涅槃像である。
こちらは、太平洋に尻を向けて、テレビを見ているうちに知らず寝入ってしまったオバチャンのようなしどけないポーズ。

一体、なぜに両者は背を向け合っているのか❓

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答えは簡単。
お釈迦様は北枕で西を向いて亡くなったとされているからである。
そのエピソードに従うと、室戸岬東岸では海に背を向けざるをえなくなるのだ。
別に、本来顕教であるべき仏教を密教にしてしまった御大師様を怒っているわけではない。
(でも、空海は海、釈迦は陸に、顔を向けているって、なんとなく象徴的だ)

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「諸々の現象は過ぎ去るものである。怠ることなく修行を完成させよ」




● ご褒美

今日はこれまで最長28キロ歩いた。
宿に着いたのは、18時ちょうど。(寄り道が過ぎた)
さすがに疲れたが、ご褒美も大きかった。



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奈半利から見た足摺岬に沈む夕陽




● 大ボケ小ボケ

昨日、高知市に到着した。
久しぶりの大都会は新鮮である。
31番竹林寺を打ち終えて、五台山に登って展望を楽しんでいたら、自転車で登ってきた若者に声かけられた。
高知大学のイケメン1年生だった。
眼下の夕暮れの市街地を眺めながら、しばし会話を楽しんだ😁

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多くの遍路は繁華街に立ち入らず、素通りして先を急ぐのだが、高知久しぶりのソルティはここでオフを取ることにした。

今日はホテル近くのバス停から、龍河洞に出かけた。日本三大鍾乳洞の一つである。
通常30分で回るコースを2時間かけて、じっくり見物した。
鍾乳石が1センチ伸びるのに100年かかると言う。それが十数メートルの柱になっているのだ。
まさに悠久。
2時間くらい短いものだ。

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帰りは、途中の土佐山田駅でバスを降りて、土讃線で高知駅に戻るつもりであった。
乗り鉄趣味は遍路していても変わらない。

列車の待ち時間に、駅前のレストランでシーフードカレーを食べた。
発車時刻ぎりぎりまで、新聞を読んでいた。

店を出て、高知駅までの切符を買っていたら、離れたホームに列車が入ってきた。
「あ、あれだ」
足早に跨線橋を渡り、列車に飛び乗った。
背後でドアがシュッーと閉まった。

全員同じ方向を向いているリッチな感じの客車を見て、気がついた。
「あ、急行に乗ってしまった!」

しかし、この時間に高知方面行きの急行はないはず。
もしかするとーー

社内放送がのたまわる。
「次は大歩危です」

反対方向(高松)に行く急行に乗ってしまった!

列車はみるみるスピードを上げて、深い山の中に入って行く。

自らの失態にあきれ果てて、呆然と車窓風景を眺めていたら、若い車掌さんが通りかかった。
事情を説明すると、ソルティの切符に「誤乗車」と書き入れて判を押してくれた。

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「次の大歩危で降りて、逆方向の列車に乗ってください」
むろん、そのつもりだ。が、
「大歩危までどのくらいかかりますか❓」
「40分くらいです」
「・・・・・。」

かくして、今、高知方面の列車が来るのを50分近く待ちながら、大歩危駅ホームのベンチでこれを記している。

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100年に比べれば、2時間ちょっとのロスくらいどうってことない😂😂😂












● セイタカアワダチソウ

この時期、高知を歩いて一番目立つ草花は、ススキでもコスモスでも芙蓉でもなく、セイタカアワダチソウである。
道路沿いに、田野に、山の中に、その名の通り、人の背丈を超える高みから、やまぶき色した穂のような花の大群が、通り過ぎる遍路たちを見下ろしている。

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見て愛でるような美しい花ではない。
それはいいとして、問題はこの花のすさまじいまでの繁殖力である。

この花は竹やスギナと同じように地下に根を張って仲間を増やしていくのだが、その際に根っこから毒(化学物質)を出して周囲の草花を根絶やしにしてしまうのである。
セイタカアワダチソウが土地の一角に生えると、もともとあった草花たちは姿を消して、あっという間に、あたり一面、黄色く染められてしまう。

外来種のセイタカアワダチソウが、日本の伝統的な秋の草花たちを一掃する。
かくして、単調で凡庸な秋の光景が広がっていく。

そんなことを考えながら歩いていたら、前方から来た70代くらいの男に声かけられた。

「何か悩みでもあるのですか❓」

「遍路=悩みがある」というイメージはやはり強いので、その問い自体には驚かないが、普通は、歩いている遍路に対してその問いを直接ぶつける人は、土地の人あるいは遍路同士を問わず、まずいない。デリカシーというか、プライバシーの問題である。
なので、その強引な声かけに不意をつかれ立ち止まった。

ひと呼吸置いて、
「いや、別にありません」
ソルティがそう答えると、男はちょっとがっかりしたようであった。
が、ひるまず問いかけてくる。
「真言宗を信仰してますか❓」
これもプライバシーの領域と思ったが、
「いいえ、違います」

もはやこちらの答えなど関係ない勢いで、男は続ける。
「真言宗は弘法大師空海が説いたけど、もともとはお釈迦様の教えです」
「????」
「でも、お釈迦様が本当に伝えたかったのは、法華経だったのです。涅槃に入られる前に、そうおっしゃられました」

こちらが何も知らないと思って、よくもまあそんなデタラメを言いやがって・・・・
と、内心あきれたが、この強引なこじつけが一体どこに落着するのかが気になる。

「だから、真言も浄土も方便です。法華経こそがお釈迦様の真実の教えです!」
そう力強く言って、男は一枚のパンフレットを差し出した。
見ると、日蓮正宗のお寺の案内だった。

男「道中お気をつけて」
ソルティ「ありがとうございます」

そう言って別れた。

お釈迦様の真実の教え・・・・ねえ。

周囲のセイタカアワダチソウが迫ってくるかのように暑苦しく感じられた。
































● 同行三人

四国遍路の旅は、弘法大師(杖)と一緒の同行二人と言われているのだが、高知に入ってからというもの、ソルティの旅は同行三人が続いている。

三人目は、高知県民なら誰もが知ってるアイドル的人気の可愛い女の子で、名前と緑色の瞳から、ハーフか外国人かと思われる。
最初に出会ったのは室戸岬に向かう途中の道の駅。
あまりの可愛らしさとおいしそうなオーラに、ソルティおじさん思わず手に取って、レジに連れて行ってしまった。

彼女の名前は、ミレーちゃん。


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高知市にある野村煎豆加工店が60年前から製造販売しているビスケットで、油で揚げた生地のサクサク感と香ばしさに、天日塩のまろやかな味付けが相まって、食べ始めたら止められない美味しさなのだ。
種類も伝統的なプレーン味のほか、コーヒー味、キャラメル味、ブラックペッパー味、南国ならではの柚味などいろいろ取り揃えている。
ソルティのお気に入りは、プレーン味とレモン味である。

ミレーちゃんキャラクターは、高知出身のやなせたかしがデザインしている。

このビスケット、コンビニには置いてない。地元のスーパーや道の駅や土産物屋で一番目立つ所に置かれている。そこがまたいい。

ソルティは常にリュックに小袋を一つ忍ばせておいて、長い遍路の休憩時につまんだり、素泊まりの夜の軽い夕食のあと、コーヒー片手に日記を書きながらボリボリ頬張ったりしている。

ぜひぜひ、食べてミレー!







● 足摺の奇跡 

現在、四国遍路88札所間の最長区間である37番岩本寺と38番金剛福寺の途上にいる。
四万十川を越えて足摺岬に向かう道で、その距離なんと80.7㎞。

2番目に長い区間は、23番薬王寺から24番最御崎寺までの室戸岬に向かう75.4㎞で、これを自分は一日20㎞ずつ歩いて三泊四日で完遂した。その時は、そのぐらいのペースが限界だった。

あれから広い高知を横断すること10日。その間に幾多の峠を越え、山の上にある札所を訪れ、シーサイドを黙々と歩き続け、日に日に脚力が付いてきた。太ももとふくらはぎの筋肉が増強し、毎日部活動で走り回っていた高校時代のような、はち切れんばかりのパンパンの足になった😁

一日20㎞が限界だったのが、20㎞では物足りない、急いでいるつもりはまったくないのに予約した宿に早く着きすぎてしまうようになった。
そのうち限界設定が一日25㎞になった。

いま、足摺岬までの80㎞を一日30㎞ペースで進んでいる。二泊三日で到達する。
自分でも、この進化に驚いている。

使わないと退化する。
使えば進化する。
当たり前のことなのだが、50才過ぎた肉体をあまりに見損なっていた。

明日はいよいよ足摺岬だ。

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四万十は 万万とまた 万万と



● 爽やかなオヤジたち

一週間以上、ほぼ同じペースで歩き、同じ土地で宿を取り、休憩所や札所でよく一緒になった二人の遍路仲間と、今日お別れした。

一人は地元香川在住のTさん。
定年退職して、「意気揚々と(本人弁)」遍路を始めたものの、足の痛みと腫れで断念寸前まで追い詰められた。ところが、「奇跡的に(本人弁)」腫れが引き、痛みもなくなった。そこからは60代後半とは思えぬ馬力と活力で、グングン歩いている。
よく舌の回る根っから明るいキャラクターで、よく笑わせてくれた。

いま一人はソルティと同じ東京から来ているKさん。
なんと22巡目のベテラン遍路である。55才で退職して、それから年に2回四国に来ている。なぜそんなことが可能なのか聞かなかったが、まずうらやましい身分である。ソルティやTさんのような新人遍路に、道や宿のことを始め、いろいろと役に立つ情報を教えてくれる親切な人だ。

道の上で知り合い、情報交換し、しばらく一緒に歩いたあと、別れていく。その後、休憩所や寺や宿でまた顔を合わす。そんなつかず離れずの関係が、遍路の典型的な交わりである。

歩く時は基本一人、いや弘法大師とミレーちゃんとの同行三人である。
人にはそれぞれの歩くペース、休むペース、写真撮影など寄り道するペースがある。短い距離なら、どちらかがもう一方に合わせることもできようが、何十キロにも及ぶ長い距離では、合わせ続けるのは無理である。マイペースを保とうという強い意志がなければ、とてもとても1200㎞歩き倒せるべくもない。
その意味で、遍路は孤独である。

しかし、同じ道を同じ目的地を目指して歩いている仲間が、自らの前方や後方にいるという思いが、歩き続ける力になる。

足摺岬突端の金剛福寺を打ち終わった遍路は、次の札所へ向かう3つのルートからどれか一つを選ぶ必要がある。
ソルティは、TさんやKさんとは別のルート、海岸線に沿って岬を回る最も長いルートを行くつもりだ。他の二つのルートより日数が余分にかかるので、二人からは遅れることになる。

足摺岬の手前で、すでに金剛福寺を打って往路を戻って来た二人と出会い、握手して別れを告げた。

ベテラン遍路のKさんには携帯番号を教えてもらったので、この先わからないことがあったら教えてもらえる。心強いサポートセンターを得た思いだ。

10日間弱の短い時間ではあったけれど、世代や立場や属性を超えた、爽やかな交流だった。


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落陽せまる足摺岬



















● 見残海岸の煙

天気の良い日が続いている。
高知に入ってから、レインウェアが必要なほど降られたのはたった一日だけ。それも高知の遍路道には珍しい、海岸沿いでなく内陸部を歩いた一日だった。
室戸岬から足摺岬まで、海岸を歩く時は常に夏日のような陽光の下、紺碧に輝く海が波打っていた。

言うまでもなく、晴れと雨とではまったく気分が違う。
雨の日は景色も沈んでいるし、レインウェアを着て防水したつもりが、歩いているうちに汗をたくさんかいて内側からぐっちょり濡れてしまい、ウェアが意味をなさない。
サウナスーツを着ているのと変わりない。

服はまだいい。
靴の中に雨が染み込むのが一番怖い。
足の裏が濡れると、マメが出来やすくなるからだ。
遍路は誰しも「ウェットシューズ恐怖症」になっている。

晴れている。
それだけでもう何もいらない。
十分幸せな気分になる。

今日は足摺岬をあとにして、奇岩の名勝・竜串海岸まで24㎞を歩いた。
到着後、四国中を修行で歩き回った空海が唯一見残した場所と言われる「見残海岸」へと、グラスボートで渡った。
グラスボートとは、船底に透明な板が取り付けてあって、船の中から水中の様子が覗けるボートである。

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サンゴ礁を泳ぎ回る南国の魚たちが、いかにも涼しげであった。

その後、見残海岸にただ一人上陸し、ボートが迎えに来てくれるまで小一時間ほど奇岩鑑賞した。

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24㎞歩き続けたあとで、アップダウン激しい岩場を小一時間散策できる自分に驚く。
余裕と言うよりも、好奇心のなせるワザだ。
足が疲れているにもかかわらず、長く急な階段を展望台まで登って、この目で景色を確かめざるを得ない。
「展望台」という表示にどうも弱い。

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なんとかと煙は高いところが好き、を地でいくソルティである。





● 出会いの洪水

足摺岬の西海岸を回るルートを選んだ結果、他の歩き遍路とほとんど会わなくなった。
今日見かけたのは、逆打ちしている一人の男だけ。
他のルートより時間が余分にかかるためか敬遠されがちだけど、もったいない話である。

西海岸の巨岩や奇岩や絶壁が黒潮との衝突によって創り上げるダイナミックな景観は、室戸岬とも、足摺岬の東海岸とも比較にならないド迫力。
気宇壮大という言葉がピッタリ。
ことに、叶崎あたりの光景は寒気がするくらいの荘厳さで圧倒されっぱなしだった。

今日は、遍路仲間との出会いが無くなった分、ほかの風物との出会いに満ちた一日であった。


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叶崎の休憩所に居着いている子猫たち。
人懐っこく、膝に飛び乗ってくる。
加重も厭わず、リュックに入れて東京まで連れて帰りたいほどであった。
新鮮な魚を食べつけているのだろう。
こちらが差し出したミレーちゃんには、見向きもしなかった。

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月山神社近くで見たウロコ雲。
天も地に負けずにダイナミックさを競う。


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月山神社へ続く山道にたくさん吊り下げられた地元の小学生のメッセージ。
きつい傾斜もなんのその。
大いに励まされた。


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大月町ご自慢のコスモス畑。
中を歩いていると、天国にいるかのよう。


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月山神社付近の木々はどれも根元から幹が複数に分裂して生えている。
専門用語で「株立ち」というらしい。
木の種類を問わず全山そうなので人為的なものではないと思われる。
不思議😮😮😮

むろん地域の住民ともたくさん挨拶し、会話を交わした。(お饅頭とリンゴジュースのお接待あり)


出会いの洪水に消化不良を起こしそうな日であった。

















● オフ中のオフ呂2

昨日、高知県の最後の札所である延光寺を打ち終わった。
疲れも溜まっていることだし、右足首に違和感もあるので、今日はオフにした。

土佐くろしお鉄道の東宿毛駅から30分ほど乗った中村駅に行き、少し前に雨の中を通り過ぎた四万十川に舞い戻る。

土日祝日は、土佐くろしお鉄道は一日フリー乗車500円とかで、往復で720円も得してしまった😁

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中村駅前の観光案内所でレンタサイクル(5時間1000円)し、四万十川を見に行く。

ずっと歩いている遍路の身には、自転車の速さは驚異的である。
坂を下るときなんか、つんのめりそうで怖いほどだ。

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快晴の四万十川は眩しかった。
が、思ったほど透明度は感じられなかった。
もっと上流に行けば違うのだろうか?

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雄大な景色を堪能したあとは、ネットで見つけておいた温泉施設に向かう。
やっぱりスマホは便利だなあ~

四万十温泉・平和な湯(600円)

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打たせ湯で両肩の凝りをほぐせたのがよかった。
露天風呂のリクライニングチェアに寝転がって、雲一つない青空を見ていたら、確かに「平和な」気分になった😴
風呂上がり恒例の体重測定では、なんと遍路開始前より5キロも減っていた😙


明日から愛媛に入る。
昨晩は壊れた竹笠と輪袈裟を修繕した。
(Pよ、裁縫セット役に立ったぞ!)

高知県、楽しかったなあ~
海、きれいだったなあ~
魚、うまかったなあ~

さよなら、四万十
さよなら、カツオのたたき
さよなら、ミレーちゃん



青空よ 見つめているのか 見られているのか









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