ベートーヴェン《第九》の第4楽章「歓喜の歌」が、18世紀ドイツの国民的詩人フリードリヒ・フォン・シラー(1759-1805)の創作した『自由』という詩がもとになっていることは有名である。
実はこの詩、フリーメイソンの理念すなわち「自由」「平等」「友愛」「寛容」「人道」を謳ったものであり、シラーはドレスデンのフリーメイソンの儀式のために書きおろしたと言われている。
実はこの詩、フリーメイソンの理念すなわち「自由」「平等」「友愛」「寛容」「人道」を謳ったものであり、シラーはドレスデンのフリーメイソンの儀式のために書きおろしたと言われている。
なので、「歓喜の歌」を理解するためにはフリーメイソンについてある程度知っておいたほうが良いと思われる。(たとえば、歌詞の中に頻繁に出てくる「Bruder(兄弟)」は、フリーメイソンの会員同士がお互いを呼ぶときの呼称である。)
作曲したベートーヴェンがフリーメイソンの会員であったかどうかは意見の分かれるところらしい。が、彼が尊敬するモーツァルトも、同時代の偉人シラーやゲーテも会員であったことから、かなりシンパシーを持っていたのは間違いあるまい。
というより、欧米では何らかの分野で成功し‘ひとかど’の人物になった男子は、上記の基本理念に反対ない限り、フリーメイソンに入会するのが通例なのではないだろうか。歴史上のフリーメイソン会員のリストを見ると、つくづくそう思う。
そんなことを考えながら街を歩いていたら、鎧兜を身につけたカーネル・サンダースに遭遇した。
店員たちの創意工夫が光っていて、段ボールや包装紙を使った安上がりにしてゴージャスな手作り感が好ましい。前垂れに威勢よく泳ぐは名古屋城のシャチホコを模したのか。
そう。恵まれない子供たちへの慈善活動を積極的に行ったカーネル・サンダースもまたフリーメイソン会員であった。