ソルティはかた、かく語りき

首都圏に住まうオス猫ブロガー。 還暦まで生きて、もはやバケ猫化している。 本を読み、映画を観て、音楽を聴いて、寺社仏閣に詣で、 旅に出て、山に登って、瞑想して、デモに行って、 無いアタマでものを考えて・・・・ そんな平凡な日常の記録である。

● 映画:藪の中の黒猫(新藤兼人監督)

 1968年 制作:近代映画協会 配給:東宝

 時は平安、舞台は京の羅城門。
 と来れば、魑魅魍魎の跋扈する怪しの世界と決まっている。
 しかも、「黒猫」である。本邦なら入江たか子の化け猫シリーズを連想するし、アメリカならエドガー・アラン・ポーである。大島弓子の『綿の国星』もある。
 ぞくぞくする面白さを期待できよう。

 カラーでなく、あえてモノクロで撮っているのは正解。
 平安の闇の底知れない不気味さともの哀しさとが豊かな陰影のうちに見事に描き出されている。太地喜和子演じる女の霊がその夜の犠牲者となる侍を案内して竹林を歩くシーンなど、真っ直ぐに立ち並ぶ竹がつくる檻のような黒い縦格子を透かして、淡い月の光の中を歩む二人の影が、まさにこの世からあの世への、現実から夢幻世界への、道行きのようである。息を呑むような美しさと緊張感は、新藤の師匠であった溝口健二の『雨月物語』に決して劣らない。

 役者もみな達者である。
 とりわけ、太地喜和子の美しさが光る。
 この女優は演技の巧いことは言うまでもないが、美人ではない。どころかむしろ、不美人の部類に入ると言ってよい。
 だが、「女」を演じた瞬間から、造形の善し悪しをいっさい不問にしてしまい、「きれいな、いい」女になってしまう。「きれい」もまた演技の力であることを、この人ほど証明している女優はない。
 いや、いた。田中裕子もそうだ。『ガラスの仮面』の北島マヤもそうだ。 
 演技力は別としても、平板な太地の顔は「引き目、かぎ鼻、おちょぼ口、下ぶくれ」を理想とする平安美人に似つかわしい。
 発声も所作も印象的で、新藤監督の妻にして生涯の仕事上の相棒たる乙羽信子を食っている。太地は物語の途中で消えてしまう(地獄に堕ちてしまう)が、太地が画面から姿を消したあとの画面全体の妖美さの消失は否めない。
 
 『原爆の子』や『第五福竜丸』(→ブログ記事http://blog.livedoor.jp/saltyhakata/archives/6114889.html )など社会的テーマを描くことの多い新藤監督であるが、この映画もたんなる怪奇ものでも悲恋ものでもない。大黒柱を戦に取られ、貧苦に苦しみ、侍達に陵辱された揚げ句に家ごと焼き殺された女二人の、戦に対する憎しみ、戦を行う侍達に対する尽きない恨みが、二人の霊を黒猫に化身させ、妖怪を生んだのである。
「この世に戦をする侍どもがいる限り、私はその生き血を吸い続けなければならない」と言って姿を消す乙羽信子の声に、本当の悪は妖怪や幽霊に属するのではなく、それを生み出し続ける現実社会の側にあることを、白黒反転させて、映画は終わる。




評価:B+

A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!



● オランダの光 映画:『ミッシング・リンク~失われた環』(ヘル・ポッペラールス監督)

 1999年オランダ映画。

 ミッシング・リンク(失われた環)とは、古生物を扱う分野において、進化の途上に位置する、発見されていない中間形の化石のこと。人類は類人猿の中から500~600万年前に分岐して直立二足歩行するように進化したと考えられているが、分岐の直後については化石証拠が乏しくミッシングリンクとされている。

 人類学に興味を持ち、アフリカ大陸にミッシング・リンクを探しに行こうと家を飛び出した少年リック(=ニック・ヴァン・バイデン)の冒険譚。
 リックは利発でかわいい。
 母親役のタマル・ヴァンデンドッップは美しく品があって魅力的。白い肌に黒髪がジュリエット・ビノシュを想起させる。

 結局、リックは不思議な力を持つガールフレンドの助けを借りて、故郷のオランダからお隣のベルギーまでヒッチハイクしたに過ぎなかった。
 けれど、リックのミッシング・リンクはちゃんと見つかったのである。
 いったいそれが何なのかは観てのお楽しみ。

 これは、少年が自分のルーツを探す旅を経て、一歩成長する物語である。



 何より印象的なのは、オランダの「光」がフィルムに撮られていることだ。
 ロケ主体の映画は、撮影された国の「光」がどんなであるかを観る者に教えてくれる。もちろん、撮影監督の腕が確かであることが必須であるが・・・。
 この作品で我々が発見するオランダの光は、他の国の映画に見るものとは、まったく異なっている。フランスの光(エリック・ロメールやルノワール)とも、アメリカの光(ジョン・フォードやクリント・イーストウッド)とも、中国の光(チャン・イーモウやチェン・カイコー)とも、もちろん日本の光(黒澤明や北野武)とも違う。言葉で説明するのが難しい、独特の照度と翳りと空気感がある。オランダ映画は滅多に日本に紹介されることがないので貴重な体験である。
 
 考えてみれば、オランダはフェルメールやレンブラントという美術史上に燦然と輝く「光の画家」を生んだお国である。まさに光の芸術である映画にその後継が生まれないほうがおかしかろう。
 もっと、オランダ映画が観たいものだ。



評価: B-

A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!

 

● 映画:『永遠の僕たち』(ガス・ヴァン・サント監督)

 2011年アメリカ映画。

 原題はRestless
 「心の休まる場所がない」といったところか。

 美しい映画である。
 画面(撮影)が美しい。
 ロケーション(オレゴン州ポートランド)が美しい。
 主役の少年イーノック(=ヘンリー・ホッパー←デニス・ホッパーの息子)と少女アナベル(=ミア・ワシコウスカ)が美しい。
 人を愛することを通して、愛する人を失うことを通して、「生」の素晴らしさを知るという、ストーリーそのものが美しい。


 いい映画、いい監督の特徴として、「なんてことのないシーンやショットではからずも落涙する」というのがある。
 愛する者との別れのシーン、いろいろゴタゴタあったあとでの再会シーン、あるいは心の奥底からの告白シーンなどで観る者を泣かせることはたやすい。それは、観る者の中にあらかじめ物語に酔うための仕掛けが備わっているからである。人はどんなときに泣くべきかを学習して育つ。
 だから、映画を観ていて「なんでこんなところで涙が出てくるんだろう?」と思う時、それは脳内に構築されている物語の仕掛けを、超えた、裏切った、驚かした、瞬間なのである。
 視覚流動芸術たる映画の有する、文学とは違う、最たる魅力はそこにある。

 主人公のイーノックだけに見える太平洋戦争で亡くなった日本の特攻隊員ヒロシ(=加瀬亮)の幽霊は、孤独なイーノックの作り出した想像上の友人であり、ある意味でヒロシの分身である。「死」に対するイーノックの憧れがこの幽霊を出現させている。ヒロシはまた、アナベルとの出会いによってかき動かされていくイーノックの心情を観る者に伝えるための装置であり、物語全体の狂言回しのような役割を果たしている。

 両親の墓の前でイーノックはヒロシと喧嘩して失神する。これはつまり自殺未遂であろう。病院に運ばれたイーノックのベッドサイドに、ヒロシが現れ謝罪する。
 ヒロシはおもむろに胸ポケットから黄ばんだ古い封筒を取り出す。


 この瞬間、はからずも、落涙したのである。

 それは、ヒロシの持つ手紙の内容のためではない。(それは最後に明かされる) 銃後の恋人や母親からの(への)感動的な手紙だろうと想像したからでもない。胸元から取り出す所作そのものの不意打ち感に撃たれたのである。

 狂言回しに過ぎなかった謎めいた存在であったヒロシが、手紙という事物に象徴される人間関係を持つ存在であった、つまり幽霊から人間になった、ことの驚きなのだろうと思われる。
 その瞬間、イーノックの心の中だけに生きていた虚構がリアリティを持って世界に立ち現れたのである。


 なぜそれが落涙につながるのか。
 虚構と現実のはざまを生きていた幼い頃を記憶している脳細胞に電気信号がつながるからであろうか。
 虚構が現実になることの有り難さ(=不可能性)に悲痛な思いを抱かされるからであろうか。



評価: B-

A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!


● 映画:『記憶の棘』(ジョナサン・グレイザー監督)

 2004年アメリカ映画。

 統計によると、アメリカ人の4人に1人は輪廻転生(生まれ変わり)を信じているという。キリスト教徒に限っても5人に1人が信じているらしい。(出典はホームページ「忘却からの帰還」http://transact.seesaa.net/article/59854004.html

 そりゃ、キリスト教徒じゃないだろう!

 と、つっこみたくなる。
 もっとも、原始キリスト教時代、イエスは輪廻転生を説いていたという説もある。(この地下水脈は中世フランスにおいてカタリ派となって表に現れ出でて異端として虐殺される。隣人愛も何もあったもんじゃない。)

 NHKが2008年に行った調査では、日本人の約4割が輪廻転生を信じている。(出典は「NHK放送文化研究所」ホームページttp://www.nhk.or.jp/bunken/research/title/month/2009/2009_05/index.html

 一応仏教国の日本で信じる人が多いのは分かるが、なぜキリスト教国のアメリカ人が・・・?と不思議になるが、英国の調査でも同じような結果が出ている。
 つまり、どの先進国の国民も3~4割は輪廻転生派なのではないだろうか。(チベットやタイやミャンマーならもちろん100%近いだろう。)

 この映画は、輪廻転生をモチーフとした‘恋愛映画’である。
 ‘   ’をつけざるをえないのは、恋愛関係に陥るのがアナ(ニコール・キッドマン)とショーン(キャメロン・ブライト)だからであり、キャメロン・ブライトは10歳の少年だからである。
 10歳の少年が突然目の前に現れて、「ぼくはあなたの夫だった」と告げ、二人の間でしか分からないような秘密の出来事を話し出す。アナは混乱の極みに置かれてしまう。
 果たして、少年は本当に夫の生まれ変わりなのか。

 品格のある大人のミステリーである。
 この品格を作り出しているのは、長回しを多用した撮影(ニコールのアップを延々1分以上も映しているだけのシーンがある!)であり、室内装飾の優美さに見られるような美術の素晴らしさであり、なんといってもアナ(=ニコール)の母親を演じる往年の大女優ローレン・バコールの風格である。画面にいるだけで作品そのものをグレイドアップするさすがの存在感である。
 伏線の張り方もうまい。
 
 大人の男の心を持った少年を巧みに演じたキャメロン・ブライトは、今や20歳目前である。どんな男に成長しているのか、追ってみたいと思わせるに十分な、独特の雰囲気のある子役ぶりである。

 考えてみると役者稼業というのが、あるキャラから別のキャラへと着ぐるみを替えていく輪廻転生ゲームみたいなものであるよな。


評価: B-


A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!

● 理想の四姉妹は? 映画:『細雪』(市川昆監督)

 1983年東宝。

 日本を代表する美しい女優達が目もあやな美しい着物を着て、日本の四季折々の美しい風景や家屋の中を歩く。観ているだけで幸福になれる映画である。この作品のために一着一着デザインし白地から染め上げたという着物の見事さに、日本の伝統技術のクオリティの高さをまざまざと知る。

 谷崎潤一郎のこの小説は、過去に3回映画化されているが、いつもその時々の最も人気のある、もっとも美しい女優達が四姉妹に選ばれ、妍を競ってきた。
 谷崎の夫人松子とその姉妹をモデルにしていると言われるが、姉妹それぞれの性格の違いが面白い。

長女、鶴子(30後半):強情でまっすぐな性格。激しやすいところがある。本家の格式を重んじる。 
次女、幸子(30過ぎ):姉妹思いで何かと気苦労が多い。姉妹の調整役を任じている。 
三女、雪子(30):奥ゆかしく引っ込み思案だが、自分の意志を貫き通す強さを持っている。
四女、妙子(25):現代風で、好きな男に惚れると飛び込んでしまう奔放な性格。

 この3回目の映画化では、次のような配役(当時の年齢)であった。
 長女:岸恵子(51)
 次女:佐久間良子(44)
 三女:吉永小百合(38)
 四女:古手川祐子(24)

 イメージ的にも性格的にもこのキャスティングは原作ピッタリだと思うけれど、四女役の古手川祐子をのぞくと年齢の点でちとみな年を取りすぎている。女優は実年齢より10歳は若く見えるから映像的には何ら問題はないのだが、年齢なりの落ち着きという部分はなかなか隠せないものがある。舞台は大阪であることだし、もっとキャピキャピした四姉妹なのではないかと想像する。

 さて、こういう作品を見ると、頭の中で自分なりにキャスティングを考えてしまうものである。
 私的「理想の細雪四姉妹」を発表する。もちろん、年齢はその女優がそれぞれの役と同じ年齢の時である。
 
 長女:京マチコ

 次女:小川真由美
 
 三女:原節子


 四女:浅丘ルリ子


 どうだろう?
 この四人が同じ画面に並ぶだけでくらくらしてきそうではないか。
 この四女優(姉妹)の中でいい思いをする男優(次女の夫・貞之助)は誰が適当だろう?
 石坂浩二はもう十分だ。
 三国連太郎あたりはどうだろう?

 
 ところで、映画の中で姉妹が交わすセリフにこんなのがあった。
 「音楽会の帰りに船場の吉兆でご飯食べましょう」


 時代は遠くなりにけり。




評価:B+

A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!

● 映画:『わが谷は緑なりき』(ジョン・フォード監督)

 1941年アメリカ映画。

 いい映画である。

 西部劇はあまり好きでないのでジョン・フォード作品は敬遠していたのだが、これは西部劇ではないので借りてみた。
 やはり、ジョン・フォードは偉大だ。素晴らしい。これぞまさしく映画だ、と最初から最後まで唸りながら観ていた。

 題材の扱いも上手い。
 ヒュー少年の成長物語を軸に、ヒューを取り巻くモーガン一家の物語、ヒューの姉であるアンハラド(モーリン・オハラ)と町の牧師グリフィードとの悲恋物語、そしてモーガン家の男達が働く炭坑とその盛衰に影響され変わってゆく町の物語。いくつもの物語を交差させ、緩急をつけて、感動を生み出していく手腕が見事である。これを観ていると、スピルバーグはジョン・フォードの正統の後継者なのだなあと納得する。
 とりわけ、炭坑町の光と影の描き方が秀逸である。
 町全体に活気のあった古き良き時代が、ストライキを決行せざるを得ないような労使問題を通過して次第に廃れていき、仕事を失った人々が町を離れていくに至る。それに合わせるように、モーガン一家も両親への愛と敬意により結ばれていた子供たちが、父親と衝突して家を出て行き、最後は故郷を離れ散り散りになってしまう。歌と信仰によって固い絆で結ばれていたかに見えた町の人々も、実は心の中には不寛容と噂話を簡単に信じる悪意を抱いていることが暴露される。かくして、最後は炭坑に爆発が起こり、モーガン家の大黒柱たる父親は亡くなっていく。
 あたかも古き良き時代の終焉を告げるように。
 ヒューの少年時代の終わりを告げるように。

 よく考えると、ヒュー少年の思い出はつらく悲しいことばかりである。「わが谷は緑なりき」とは美化しすぎではないか?

 炭坑のオーナーの息子と結婚したアンハラドが立派な車に乗って町を出て行くシーン。
 祝いの歌を歌う町の人々の背後で一人離れて物陰から姿を現すグリフィード牧師。二人は本当は愛し合っているのだ・・・。
 普通の凡庸な監督ならグリフィードのアップを撮るだろう。嫉妬とも後悔とも哀しみとも諦めとも悲痛ともつかない表情のグリフィードを、あるいは木の枝をつかんで震える手を撮るかもしれない。スピルバーグでさえそうするかもしれない。
 ジョン・フォードはそんなことしない。
 ただ、物陰から出てきて立ちすくむ姿を、大衆の背後にさらっと撮すのである。
 このもったいないと思えるほどの慎み深さ。抑制。
 この演出姿勢こそが、古き良き時代の良心であろう。大人になったヒューが「わが谷は緑なりき」と懐かしがるのも無理もないと観る者を納得させる魔法であろう。



評価: A-


A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!


 

● 映画:『クレオパトラ』(セシル・B・デミル監督)

 1934年アメリカ映画。

 古代史大作が得意なデミル監督の『クレオパトラ』をやっと観ることができた。
 もちろん、オールカラーで金のかけ方も特撮技術も全然レベルの違うエリザベス・テーラーの『クレオパトラ』(1963年)に比べれば見劣りするもやむなしであるが、これはこれで良くできた史劇と言える。
 クローデット・コルベール演じるクレオパトラの造形が見事であると思う。

 リズ・テーラーのクレオパトラは、当時世界一と言っても過言ではないリズの美貌とハリウッドの女王が放つゴージャスなオーラーで、リズ=クレオパトラという等式をなんの不自然さもなく観る者に受け入れさせることができた。クレオパトラを「演じる」必要など特になかった。リズであれば良かったのである。美しくて、尊大で、威厳があって、魅惑的で、女王の風格がある。リズが古代エジプトの衣装を身につけて、古代エジプト風のメイクをすれば、もうクレオパトラがそこにいた。

 コルベールは、クレオパトラを「演じて」いる。
 コルベールは美人ではあるけれど、絶世の美女というにはコケティッシュなところがある。フランスのコメディエンヌといった感じがある。風格の点でもリズ・テーラーやヴィヴィアン・リーほどのカリスマ性はない。
 そのぶん、コルベールは自らのクレオパトラ像を作り上げ、カエサルやアントニウスなど名だたる男達が骨抜きになっても無理はないと思わせるに十分な魅力と説得力を観る者に感じさせることに成功している。

 クレオパトラの魅力はその容貌よりも話術と美しい声にあったと言われるが、コルベールのクレオパトラはそれに近い。
 クレオパトラがカエサルに出会うシーンを観ると、これは歴然とする。
 リズもコルベールもあの有名な’じゅうたん攻撃’でカエサルの前に文字通り転がり出る。
 リズはじゅうたんから立ち上がった瞬間にカエサル(リチャード・バートン)を魅了する。それはまったく観客にとっても不自然でない。じゅうたんから立ち上がるリズは、開いた貝殻から立ち上がるミロのヴィーナスそのもののまばゆさと美しさと色気を放つ。
 コルベールも同じ登場の仕方をするけれど、カエサル(ウォーレン・ウィリアム)は仕事に夢中で、まったくコルベール=クレオパトラに注意を払わない。
 そこからがコルベールパトラの本領発揮である。巧みな話術と機転とで、カエサルの気を次第に自分に惹きつけてしまう。実際は(史実では)おそらくこっちに近かったんじゃないかという気がする。

 カエサルもアントニウスも、ローマであるいは占領地でそれこそ類いまれな美女たちを手に入れてきたはずである。ただの美女などもう飽き飽きしていたであろう。
 クレオパトラの魅力は何かもっと違った、独特のものだったような気がする。



評価: B-


A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!

● 映画:『12人の優しい日本人』(中原俊監督)

 1991年日本映画。

 脚本は三谷幸喜。面白さは折り紙つきである。
 本来舞台劇だったものを手際よく映像化した中原監督の手腕が光る。

 陪審員に選ばれた年代も職業も性格もさまざまな市井の12名の、殺人事件の判決をめぐる打打発止のやりとりと時折かまされるボケと感情のぶつかり合いとに引き込まれているうちに、最終的には推理ドラマを見るかのようなカタルシスに持って行かれる。

 ただし、舞台劇なら自然に見えるであろう登場人物一人一人のキャラの強さが、映画だとちょっと不自然(オーバー)に感じる。
 これは舞台と映画の違いだろう。
 舞台はセリフで時間を埋めなければならない。パントマイムでもない限り、適切な「間」以外に無音をつくるのは危険である。観客が不審に思うか飽きてしまう。
 一方、映画は音が無くとも映像によって時間を満たすことができる。次々と変わってゆく場面を写し出すことによって物語を進めることができる。

 どうしても舞台のほうが饒舌にならざるをえない。
 だから、成功した舞台を脚本はそのままで映画に移植するのは賭けである。どうしても喋りすぎてしまうからだ。
 この映画が成功したのは、題材がそもそも登場人物達が喋らないわけにはいかない審議の場であるからだろう。



評価: B-

A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!



  

● インカ帝国展(上野・国立科学博物館)

インカ帝国展 001 久しぶりに行く上野公園はきれいになっていた。
 とりわけ、国立博物館前の噴水広場は、ログハウスのようなスターバックスができて、噴水を取り巻くベンチも新たに作り直され、木々の間を抜ける風も爽やかに、居心地の良い癒しの空間になっていた。
 なんと言っても、ブルーシートの家々が見あたらない。
 東京都や台東区のホームレス対策が効を奏しているのか、NPOなど民間支援団体の尽力なのか。
「彼等はいったいどこに行ったのだろう?」
 単に上野公園から追い出されて、別の人目につかない場所に居所を移しただけでなければよいが・・・。

 展示物はどれも興味深い。
 チュニックと呼ばれる、アルパカなどの毛を染色した糸で編まれた色とりどりの貫頭衣が実に見事で、色合いもデザインもクール。インカの男衆は伊達っぷりを競っていたらしい。
 もっとも人がたかっていたのはミイラであった。日本人のミイラ好きは大英博物館でも有名である。
 一番感動したのは、最後に観ることができるマチュ・ピチュの3D映像である。コンドルの目線になってマチュ・ピチュを天空からまた地を這うようなアングルから探検することができる。まるで、実際にマチュ・ピチュに行き街の中を移動している錯覚が起きるほど、臨場感あふれる映像。素晴らしい技術である。
 目の前の手の届くところをハチドリがぶんぶん音を立てて飛んでいく。
 隣のおばさんが体をよけながら呟いた。
 「映画で良かった。刺されるかと思った。」
 (ハチドリは刺さないって・・・)

 平日(木曜日)の午前中という、もっとも人出が少なそうな時間を狙って行ったにもかかわらず、終始人垣の後ろから展示ケースをのぞかなければならなかった。
 一日の来場者数は4000人~5000人位、大盛況である。
 順路の最後に開始日からの日ごとの来場者数が標してあって、少ない日でも3000人を超え、一番多い日(5/6だったと思う)は8000人を超えていた。
 面白いのは、この来場者数を表すのにインカ帝国の数の表記方法であるキープという結び縄を用いているところ。結び目の数や結び方によって、数を記録するのである。(十進法)
 このことが何を意味するかというと、インカ帝国には文字文化がなかったのである。
 15世紀に栄えた文明としては不思議なことである。
 それだけではない。
 貨幣文化も持っていなかった。物々交換である。

 マチュ・ピチュに代表される高度な石積みの技術からすると、文化度の高さはかなりのものである。他国との交流がまったくなかったわけでもない。
 これはもう意図的に文字と貨幣を持たなかったとしか思われない。
 合わせて、土地の私有も認められていなかったというから、「財産」という概念がなかったのではないだろうか。

 もちろん、ホームレスなどいるわけがない。

 
国立科学博物館




  


 


● 映画:『ザ・フェイク』(クルト・M・ファウドン監督)

 2003年ドイツ映画。

 のっけから主役の青年エイドリアン(ケン・デュラン)のイケメンぶりに惹きつけられる。
 金髪長身、白皙青眼、明るい顔つきをした好男子である。
 カメラもその美貌を引き立てるように最初から、車を運転するエイドリアンを正面からアップで捉え続ける。
「なんだ、この監督ゲイか?」
と思うほどであるが、あとになってこのアップ撮影の意味が分かってくる。小憎らしい演出である。

 雪で閉じこめられた村落で起こる殺人ミステリーという道具立てに、なんだかアガサ・クリスティの世界一のロングラン芝居『ねずみ取り』を連想する。登場人物達の動きといい、セリフといい、出ハケのタイミングといい、なんだか舞台劇っぽいなあと思うのであるが、これも果たしてはじめから計算し尽くされた演出であることが分かる。ますます小憎らしい。

 観る者は、途中まではエイドリアンと視点を共にし、役者志望のエイドリアンを不意に襲った災厄に同情し、彼を取り巻く登場人物達の謎めいた行動に、どんな恐ろしい陰謀が裏に潜んでいるのか想像を働かせることになる。
 しかし、種明かし以降は、今度は他の登場人物達の側に立って、エイドリアンの一挙手一投足をハラハラしながら見守ることになる。
 エイドリアンに仕掛けられた大がかりな罠の正体は何か?
 それは観てのお楽しみである。


 それにしても、ドイツ映画というのはこういう心理的サディズムが好きだなあ。
 普通こんな目にあったら精神壊れるよ。
 人間信じられなくなるよ。

 
 
評価:C+

A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!


 

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