2020年アメリカ
95分

 原題もそのまま The Dark and the Wicked
 「闇に潜む邪悪な何か」といったところか。
 『シャドーマン』と同じような魔物系オカルトホラーである。
 時たまこうした映画を観たくなるのはなぜ?
 自らの“邪悪”と向き合えという無意識のお達し?

 危篤状態の父親を見舞うため、久しぶりに人里離れたテキサスの牧場に帰ってきた姉と弟。
 しかし、母親の様子はおかしく、「帰って来るなと言ったのに。すぐ帰りなさい!」と二人の帰郷を喜ばない。
 翌日、母親は納屋で首を吊る。
 母親の残した日記には、闇に潜む邪悪な何者かが父親の魂を狙っていることが記されていた。
 寝たきりの父親を入院させることもかなわず、二人は牧場にとどまり続ける。
 そして・・・・ 

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Ray Shrewsberry •によるPixabayからの画像

 『シャドーマン』同様、すっきりしない悲惨な結末。
 魔物の正体は明かされず、姉弟は恐怖の体験にさらされた挙句、闇に引きずり込まれてしまう。
 単純に、観る者にいかに恐怖を感じてもらうかを目的とした作品と言える。
 その点では、『シャドーマン』より成功している。
 荒野に吹きすさぶ風、流れる黒い雲、山羊の群れ、マネキン人形、家を取り囲む闇。
 テキサスの夜がこんなに怖い場所になり得るとは思わなかった。
 観る者の不安を増強し、最初から最後まで緊張を強いる、映像や音響も巧みである。

 登場人物わずか10名足らずで、これといったスターは出ていない。
 ほとんどのシーンは田舎の屋敷で撮られている。
 つまり、低予算で作られているのは明らか。
 それで、これだけの怖さを生み出す監督の才は称賛に値する。

 神父役のザンダー・バークレイが怖い。




おすすめ度 :★★

★★★★★
 もう最高! 読まなきゃ損、観なきゃ損、聴かなきゃ損
★★★★  面白い! お見事! 一食抜いても
★★★   読んでよかった、観てよかった、聴いてよかった
★★    いい退屈しのぎになった
     読み損、観て損、聴き損