2023年日本
55分

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 えっ、ホリエモンが映画をつくった!?
 ――と一瞬びっくりしたが、堀江貴文ではなく貴だった。
 堀江貴は1971年仙台市生まれ。ニューヨーク在住の映像作家である。

 「世界の映画祭で評判、予想外の結末、上映時間55分」という3つのキーワードに惹かれて鑑賞した。
 とりわけ、上映時間55分というのは、昨今、長時間の館内上映に眠気や尿意や腰痛などの不安を抱えるソルティとしてはまことに有り難い。
 若い頃は2本立ては愚か、3本立て、4本立て、オールナイトの5本立てだって嬉々として観たものであるが、いまや2本立て興行の1本だけ見て退出、という贅沢も珍しくなくなった。
 とくに字幕を読まなければならない洋画がしんどい。
 せっかくのシニア料金適用なのに・・・・。

 閑話休題。
 宮城県のタクシー運転手の体験を描いたこの作品について、多くを語るのはかえって不親切であろう。
 筋書きや結末を知らずに、なるべく白紙に近い状態で鑑賞するのがおススメ。
 出てくるのは無名の役者ばかりで、必ずしも演技が上手いとは言えないし、セリフや演出にも若干のぎこちなさを感じる。
 しかし、それらを払拭してあまりない感動がある。
 日本人なら誰だって泣かずにはいられないと思ったが、世界の映画祭で評判というからには外国人にも十分通用する物語なのだろう。
 ひとつだけ種明かしする。
 最後の乗客とはその席に座った「あなた」である。

砂浜とタクシー

 池袋シネマロサにて鑑賞。
 出入口で堀江監督自身から挨拶をいただいた。
 撮影場所を聞けばよかったな。(元仙台人のソルティ)




おすすめ度 :★★★★

★★★★★
 もう最高! 読まなきゃ損、観なきゃ損、聴かなきゃ損
★★★★  面白い! お見事! 一食抜いても
★★★   読んでよかった、観てよかった、聴いてよかった
★★    いい退屈しのぎになった
     読み損、観て損、聴き損