全国に運慶の作ったとされる仏像は相当数ある。
 うち運慶作と確定しているもの、及び、かなり確実なものは、合わせて28体ほど。
 数えてみたら、ソルティはうち12体をこれまでに拝観していた。
 2017年に東京国立博物館で開催された「運慶展」に行っていれば、まとめて22体が観られたらしいのだが、その頃はまだ仏像マニアではなかった。
 これから機会を見つけて、運慶仏を(快慶仏も)めぐっていこうと思っている。
 旅の楽しみが増えたことひとつとっても、奈良大学に入学して良かった!

 まずは、静岡県伊豆長岡の願成就院。
 ここには、確定されている運慶仏が5体ある。
 伊豆の温泉にゆっくり浸かって、運慶をじっくり見る。
 それだけが目的の贅沢な一泊列車旅を企画した。

●1日目
 三嶋大社
 三島市立公園・楽寿園
●2日目
 願成就院
 かんなみ仏の里美術館

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JR三島駅
あいにく曇天で富士山は見えなかった。
が、晴れていたら真夏日(30度越え)確実、外歩きはきつかったろう。

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三嶋大社
ここは初めての参詣。
創建は不明だが、1300年以上の歴史をもつ。
祭神は、大山祇命(おおやまつみのみこと)、積羽八重事代主神(つみはやえことしろぬしのかみ)。後者はいわゆる恵比須様である。

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神池と厳島神社
境内は広々と気持ちいい。

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舞殿と本殿
意外と参拝者が多くてびっくり。

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本殿正面の千鳥破風

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破風の下の彫刻
天岩戸神話か? 中央がアマテラス(天照大神)のように見える。

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境内にある神鹿園(しんろくえん)
大正時代に奈良の春日大社から「神様の使い」として譲り受けたという。

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バンビちゃんとおかあさん(おとうさんか?)

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三島は、富士山の伏流水がいたるところで湧き出る水の都。
清流の流れる街の抒情は、井上靖や太宰治ほか文豪たちの称賛のまとであった。
「三島」の地名の由来は「水澄み(みすみ)」ではなかろうか?――などと妄想する。

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三島市立公園・楽寿園
明治23年に小松宮彰仁親王の別邸としてつくられた。
昭和27年三島市の所有となった。
入園料大人300円だが、学生証提示で無料だった!

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小浜池
溶岩の間から出る湧き水の池だが、周囲の開発の影響で近年は渇水状態が続いている。野鳥の観察にはいいところである。

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約1万年前の富士山の噴火で流れ出した溶岩のあと

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伊豆箱根鉄道駿豆線に乗る

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伊豆長岡駅
駅前は閑散としている。

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千歳橋を渡る。

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狩野川(かのがわ)

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源頼朝も入ったという1300年の歴史を持つ温泉地。
そう、源氏&北条氏ゆかりの地なのである。

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源氏山(約150m)の周囲に温泉宿が立ち並んでいる。
まずは源氏山(約150m)に登る。

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展望広場に到着。

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右手に、伊豆長岡駅・千歳橋を見下ろす。

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左手に、明日行く予定の願成就院。
地図によると、あのこんもりした山(守山)の裏側にあるようだ。

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下山して、今夜の宿にチェックイン。

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やっぱり、弘法さまでしょ。

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きれいで落ち着いた雰囲気の館内。
階段に昇降用リフトが付いており、バリアフリー対策も十全。(職業柄、そういうところが目についてしまう)
ラドン温泉と岩盤浴で、しこたま汗をかいた。
休憩室の電動マッサージチェア(無料)で“無重力揉みほぐし”を体験。
おかげでぐっすり眠れた。

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後編につづく。