2泊3日のスクーリングを終えたあと、天理にある奈良健康ランドに泊まった。
 入館料大人2200円のところ、60歳以上と学生は1320円である!(深夜料金は別途1650円)
 受付で嬉々として学生証を提示したけれど、あとから気づいたがシニアでよかった(笑)

 これまでこの施設に行くときは、JR郡山駅(豊臣秀長のお城がある町)か近鉄平端駅発着の無料送迎バスを利用していた。今回も平端駅からの送迎バスで入店した。
 が、調べてみたら近鉄二階堂駅から歩いて15分の距離にあった。
 バスの発車時刻に合わせて行動しなくてもよいのであった。
 露天風呂やヒノキ風呂や薬草風呂やサウナを満喫し、広い休憩スペースのリクライニングチェアですっかりくつろいだ翌朝、二階堂駅へ向けて出発した。

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奈良健康ランド

 二階堂駅まではほぼまっすぐの一本道。
 これがなんと由緒ある道、すなわち大和古道だったのである!

 大和古道とは、日本の古代道路のうち、大和国内に設置されたもの。
 奈良盆地の中央より東側を南北に平行して伸びる三本の縦貫道、つまり、平城京(現・奈良市)と藤原京(現・橿原市)をつなぐ幹線道路で、東側より順に、上ツ道(かみつみち)、中ツ道(なかつみち)、下ツ道(しもつみち)と呼ぶ。
 三道は、ほぼ4里(約2120m)の等間隔をなしており、現在でも形跡が残っている箇所も存在する。

大和の古道2
大和古道
文化財学購読Ⅱ
のスクーリング時に奈良文化研究所・藤原京跡資料室で撮影した資料

 上ツ道は、桜井市から奈良盆地東端の山沿い(山辺の道近く)を北上して、天理市を経て奈良市中部(猿沢池)に至る。
 中ツ道は、橿原市の天香具山北麓から奈良市北之庄町に至る。南は藤原京の東京極をなし、北は平城京の東京極をなしていた。
 下ツ道は、藤原京の西京極から、奈良盆地の中央を北上し、平城京の朱雀大路につながる。橿原市から天理市にかけては、現在の国道24号とおおむね合致・平行する。
 奈良健康ランドから近鉄二階堂駅に向かう道は、下ツ道の一部だったのである。

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敷設年代は、7世紀半ば頃と推定されている。

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 『日本書紀』に壬申の乱の時に武士が通ったとある。
 奈良の寺社詣、伊勢、吉野、高野山参りの信仰遊山の道でもあった。
 710年に藤原京から平城京に遷るときは、元明天皇はじめ貴族や役人や僧侶たちはこの道を通ったに違いない。

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地蔵堂
 ここに膳夫姫(かしわでひめ)ゆかりの膳夫寺があったという。
 膳夫姫と聞いてピンとくる人は、相当の古代史通あるいは仏像通あるいは漫画通である。
 法隆寺金堂の釈迦三尊像は、聖徳太子とその后である膳夫姫の追善供養のために鞍作止利がつくったものである。
 また、山岸涼子作『日出処の天子』には、蘇我毛人にふられた聖徳太子が自暴自棄になって、知的障害のある膳夫姫を妻とするエピソードが創作されている。
 二階堂という地名は、膳夫寺のお堂が二階造りに似ていたことに由来すると言う。


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二階堂駅へ続く道沿いには古風で洒落たつくりの家々が並び、いまも古道の風情を醸している。

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二階堂駅
近鉄二階堂駅

 奈良の奥深さ、奈良旅の面白さを感じた朝であった。