2024年フランス
178分
アレクサンドル・デュマ(1802-1870)の代表作。
日本では明治時代から『巌窟王』のタイトルで知られている。
ソルティは原作を読んでいない。
子供の頃、『巌窟王』の絵本を読んでいると思うが、記憶に残っていない。
ほぼ白紙状態で視聴することができた。
やっぱり、面白い!
デュマの前にデュマなし、デュマの後にデュマなし。
現在まで続く冒険小説、復讐小説、ピカレスクロマンのすべての母体はここにあり――ってくらい、物語の型が完成されている。
一般に、19世紀のフランス文学は『レ・ミゼラブル』を書いたヴィクトル・ユーゴーの時代として語られることが多いが、娯楽小説の分野では間違いなくデュマである。
デュマが、20世紀以降の世界中の娯楽小説、および映画やアニメや演劇に及ぼした影響は計り知れない。
デュマがいなければ、モーリス・ルブランもスティーヴィン・キングも、黒澤明もスピルバーグも、『北斗の拳』も『ベルサイユのばら』も、誕生しなかっただろう。
デュマがいなければ、モーリス・ルブランもスティーヴィン・キングも、黒澤明もスピルバーグも、『北斗の拳』も『ベルサイユのばら』も、誕生しなかっただろう。
ことエンターテインメント界隈に限り、我々はデュマの作った世界から一歩も外に出ていないと実感させられた。
船乗りのエドモン・ダンテスは、無実の罪を着せられ、井戸の底のような牢獄で14年間監禁される。獄中で知り合った神父から、テンプル騎士団の隠した財宝のありかを聞いたダンテスは、神父の死とともに脱獄し、財宝を手に入れる。が、若さもフィアンセも故郷も家族も名誉も、すべてが失われていた。自分を陥れた男達への復讐だけを生き甲斐とするダンテスは、モンテ・クリスト伯の名を名乗ってフランスに戻り、仲間を集め復讐を開始する。
映像的には、19世紀フランスの上流階級社会が舞台となる後半が見どころ。
『ダウントン・アビー』で描かれた英国上流社会とはまた一味違った、ブルボン王朝のロココ様式からの流れを汲むフランス上流社会ならではのゴージャスかつエレガンスな雰囲気が、ソルティの「ロスト・セレブ・コンプレックス(失われた上流階級の暮らしを追慕する何のメリットも意義もない道楽)」を刺激する。
モンテ・クリスト伯の屋敷の豪壮なこと!
主演のピエール・ニネはじめ、役者たちもそれぞれのキャラを器用に立たせている。
難しいことは抜きにして、純粋に19世紀フランスへの3時間のタイムワープを楽しめる快作である。
おすすめ度 :★★★★★
★★★★★ もう最高! 読まなきゃ損、観なきゃ損、聴かなきゃ損
★★★★ 面白い! お見事! 一食抜いても
★★★ 読んでよかった、観てよかった、聴いてよかった
★★ いい退屈しのぎになった
★ 読み損、観て損、聴き損
★★★★★ もう最高! 読まなきゃ損、観なきゃ損、聴かなきゃ損
★★★★ 面白い! お見事! 一食抜いても
★★★ 読んでよかった、観てよかった、聴いてよかった
★★ いい退屈しのぎになった
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