1979年NHK総合
各30分×全13話

七瀬ふたたび

 1972~83年まで放映された「NHK少年ドラマシリーズ」、計99作を数えるという。
 まさにソルティの十代と重なるのだが、いまやファンの間で伝説となっているこのシリーズを観ていなかった。
 放映は夕方6時という子供にとってのゴールデンタイム。
 前半の小中学生の頃は民放のアニメを観ていたし、後半の高校生の頃は部活動に追われて、6時に帰宅していることがなかった。
 当時はまだ録画装置もなかったので、あとから観ることもできなかった。
 高校時代、帰宅部の連中が、『七瀬ふたたび』の話で盛り上がっているのをはたで聞いていて、気になったものである。
 たまに行く図書館に3巻物のDVDを見つけた。
 
 当時の少年少女にとってのこの作品の第一の魅力は、やはり超能力者の物語ってところにあったのだろう。
 ユリ・ゲラーや清田少年、漫画家つのだじろうなど、70年代は超能力ブームが席巻した。
 スプーンや時計を手にテレビの前に座った記憶のある人は少なくあるまい。
 ソルティも、ブラウン管の中からユリ・ゲラーが送る念力を信じて、やれスプーンが曲がっただの、止まっていた時計が動いただの、家族と騒いだものだ。
 70年代の日本人って純真だったのかしらん?

 テレパシー、透視、サイコキネシス、瞬間移動、タイムトラベル・・・。
 人々は超能力に憧れた。
 カミングアウトした超能力者ははじめは持て囃され、のちには「詐欺」とバッシングされた。
 本作は、さまざまな超能力をもつ一団が、一般人の好奇の目にさらされ、恐れられ、命の危機に陥る受難の物語である。

 主演の七瀬は多岐川裕美。
 これが第二の魅力だろう。
 当時28歳の多岐川の美貌は、全国の少年たちをノックアウトしたかと思われる。
 陶器のような白い肌に、西洋人形のようなくっきりした目鼻立ち、いままでの日本の女優にはちょっといないタイプだった。
 映画よりテレビドラマの方が映えた。
 七瀬は人の心が読めるテレパスという設定なのだが、この美貌自体がなによりの超能力であって、周囲の男達を意のままにするのにテレパシーを用いる必要はないと思われる。
 ほかに、高橋長英、村地弘美、千石規子、小松方正、新垣嘉啓、堀内正美などが出ている。

 少年少女向けのドラマなので、ツッコミどころ満載なのは仕方ない。
 超能力をもった人々が、その能力と善意ゆえに社会から疎まれ、はじかれ、破滅していくという悲哀な結末が、Beforeバブルの昭和っぽい。

 テーマソングは『風信子どこへ』
 風信子と書いて、ヒヤシンスと読む。

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おすすめ度 :★★★

★★★★★
 もう最高! 読まなきゃ損、観なきゃ損、聴かなきゃ損
★★★★  面白い! お見事! 一食抜いても
★★★   読んでよかった、観てよかった、聴いてよかった
★★    いい退屈しのぎになった
     読み損、観て損、聴き損