埼玉県岩槻と言えば、人形のまちで知られる。
 所用で岩槻を訪れた際、せっかくなので岩槻人形博物館(にんぱく)を見学した。
 岩槻市は、平成の大合併で、浦和市、大宮市、与野市と合併し、2005年4月よりさいたま市に組み込まれた。
 今では人口約136万人の県庁所在地である。

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東武アーバンパークライン(野田線)・岩槻駅

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人形の「東玉」総本店
創業170年の歴史をもつ老舗である。
町を歩くと、人形店や工房の看板が目につく。
2020年にオープン。駅から徒歩10分のところにある。

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敷地内に建つ太田道灌像
室町末期に江戸城・河越城とともに岩槻城を築き、城下町岩槻の礎を築いた。
岩槻城(現在は城址公園となっている)は太田氏、後北条氏の所管を経て、徳川幕府の譜代大名の居城となった。

岩槻人形博物館内部
館内図
展示室は3部屋。それほど広くなく、余裕を持った展示がされているので、疲れることなくゆっくり見学、人形と会話できた。職員さんも親切だった。
(画像は博物館ホームページより)

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人形づくりの過程も学ぶことができる。自然素材を用いた伝統的な作り方と、合成化学材料を用いた現代の製法の違いが面白い。

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伝統的な人形作りに用いられる道具
膠(にかわ)を接着剤として用いる。奈良大学通信教育のスクーリング「文化財修復学」の授業を思い出した。

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色付けに使われる絵具(顔料)
人形の顔の白さは、イタボガキなどの貝殻から作られる胡粉の色である。

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目を描き、紅を入れると“生きてくる”のが実感された。

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浄瑠璃人形
夜桜お七、もとい八百屋お七を思わせる。
(オーラ放っている?)

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武者姿の神功皇后と忠臣・武内宿禰(すくね)
宿禰が抱いているのは応神天皇
端午の節句に飾られたという

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ひな人形段飾り
幼児の頃、我が家にあったものと似ているので懐かしかった。
真夜中になると歌い踊るものと信じていたっけ。

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武者人形
凛々しく、勇ましい。

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市松人形
衣装を着せたり、抱きしめたりして愛玩する人形であるため、表情にも愛嬌がある。江戸では、人形と言えば市松人形を指すほどの定番であった。

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御所人形
幼児の姿が特徴。節句の祓い物としての性格をもっていたと考えられている。

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鍾馗(しょうき)
悪霊や邪気を祓う中国の神様。室町時代以降、日本に広まった。
岩槻では魔除けとして街道沿いの家に飾られているとか。コロナ禍では、アマビエや須佐之男命や角大師と並んで、悪疫除けの護符として大活躍した。

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そもそも日本の人形の起源は厄除けにあった。紙で作った人型に穢れを移して、川に流す風習から始まった。「ひとがた」転じて「人形」である。

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藁人形
丑の刻参りに用いる呪いの人形として知られるが、もともとは稲作文化における村や田畑の守り手として、境界などに立てられた。

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嵯峨面
京都の嵯峨紙を幾重にも張り重ねて作られた張子面。厄除けのお守りとして、いろんな顔のものがネットでも売られている。
さて、これは誰でしょう?(ヒント:NHK大河ドラマ、猿)

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博物館の近くにある「時の鐘」に寄った。

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岩槻城と城下町の模式図(さいたま市教育委員会作成)

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今でも、朝6時、正午、夕方6時の一日3回、仕事をこなしている現役者

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はじめて訪れた岩槻は、きれいで、静かで、文化的で、人柄も良く、住みよさそうな町であった。