2006年アメリカ。

 21世紀後半、未知の惑星からのSOSを受信した精鋭部隊と科学者の一行は、何者かを救出するために惑星に降り立った。
 なんとそこにはロビン・フッドでも現れてきそうな中世ヨーロッパの街並みが広がっていた。不審に思う一行の姿を物陰から虎視眈々と狙うのは、残忍な恐竜たちの目。
 
 SF+アクション+アドベンチャー+サスペンス+スプラッタ=コメディ
という不思議な等式が成り立っている作品である。
 これでもかこれでもかと続く、B級いやC級攻撃にリモコンのSTOPボタンを押す手も麻痺してしまい、結局最後まで見せられてしまう。
 同じノリは、水野晴郎の『シベリア超特急』シリーズで経験したことがある。
 一言で言って「ちゃち!」
 だけど、「ちゃち」が相乗されると、「つっこみ」どころ満載という、別の意味での楽しさが生まれてくるのである。

・ 低予算の苦肉の策であることが見え見えの中世の街のセット
・ アンジェリナ・ジョリーとキャメロン・ディアスを足して2で割って紙ヤスリをかけたようなヒロイン
・ 人形劇に出てくるような恐竜たちの動き
・ バルタン星人のような惑星の先住民。なぜか突然現れて、突然死ぬ。
・ 縁日の射的と見まがう迫り来る恐竜たちへの銃撃戦
・ コルク栓のようにポンポンと抜ける隊員達の首 

 
 『シベ超』やこの作品のような類には、作品を紹介する時のために新しいジャンル名が必要だと思う。

 「張りぼて映画」というのはどうだろう?

 このレベルのままに続編を望みたい。

 猛禽1 
    スキップ、スキップ

 猛禽2
遂に恐竜たちに囲い込まれた生き残りの隊員たち



評価: C+

A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!