2011年アメリカ映画。

 SFサスペンス&ミステリーといったところか。
 一種のタイムパラドックスものなのであるが、正直、もうこの種の仕掛けには飽きてきた。
 列車爆破事件の犠牲者の一人の事故8分前の意識に侵入し、その8分間で犯人を探すという困難な使命(ミッション)を負ったアフガニスタン帰りの兵士(ジェイク・ギレンホール)の話であるが、そもそもこの仕掛け自体に無理がある。相対性理論だか量子力学だかの応用という、いかにもこじつけっぽい説明で観る者を馬鹿にしている。
 そんなことができるくらいなら、列車内のすべての人の意識を検索すれば、すぐさま犯人がわかるではないか。
 同種のものなら、清水玲子の傑作マンガ『秘密ートップシークレット』のほうがよっぽど将来実現しそうな設定であり、物語の装置としても面白い。

 ジェイク・ギレンホールというキャスティングもどうだろうか。
 『ブロークバック・マウンテン』のイメージを引きずっているというのではなく、この男優は見るからにゲイっぽい。実際はどうか知らないが、このゲイっぽい相貌は男女間の恋愛を演じるにはリアリティの点で難しいものを感じる。アフガニスタン帰りの無骨な兵士というキャラクターもそぐわない。実際にゲイの兵士はたくさんいるだろうけれど、ゲイっぽい男優がスタンダードな(男らしい)男を演じるとどうしても違和感を醸し出す。高倉健が男っぽい伍長を演じてもサマになるが、竹野内豊ではスタンダードにはまらないというような感じか・・・。

 物語の仕掛けの複雑さと、描き込まれた人間感情のありきたりさと、あまりにギャプありすぎて、まるで「仕掛けのための仕掛け」みたいになってしまっていて、ちょっと白ける。



評価: C+

A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!