2004年アメリカ映画。
統計によると、アメリカ人の4人に1人は輪廻転生(生まれ変わり)を信じているという。キリスト教徒に限っても5人に1人が信じているらしい。(出典はホームページ「忘却からの帰還」http://transact.seesaa.net/article/59854004.html)
そりゃ、キリスト教徒じゃないだろう!
と、つっこみたくなる。
もっとも、原始キリスト教時代、イエスは輪廻転生を説いていたという説もある。(この地下水脈は中世フランスにおいてカタリ派となって表に現れ出でて異端として虐殺される。隣人愛も何もあったもんじゃない。)
NHKが2008年に行った調査では、日本人の約4割が輪廻転生を信じている。(出典は「NHK放送文化研究所」ホームページttp://www.nhk.or.jp/bunken/research/title/month/2009/2009_05/index.html)
一応仏教国の日本で信じる人が多いのは分かるが、なぜキリスト教国のアメリカ人が・・・?と不思議になるが、英国の調査でも同じような結果が出ている。
つまり、どの先進国の国民も3~4割は輪廻転生派なのではないだろうか。(チベットやタイやミャンマーならもちろん100%近いだろう。)
この映画は、輪廻転生をモチーフとした‘恋愛映画’である。
‘ ’をつけざるをえないのは、恋愛関係に陥るのがアナ(ニコール・キッドマン)とショーン(キャメロン・ブライト)だからであり、キャメロン・ブライトは10歳の少年だからである。
10歳の少年が突然目の前に現れて、「ぼくはあなたの夫だった」と告げ、二人の間でしか分からないような秘密の出来事を話し出す。アナは混乱の極みに置かれてしまう。
果たして、少年は本当に夫の生まれ変わりなのか。
品格のある大人のミステリーである。
この品格を作り出しているのは、長回しを多用した撮影(ニコールのアップを延々1分以上も映しているだけのシーンがある!)であり、室内装飾の優美さに見られるような美術の素晴らしさであり、なんといってもアナ(=ニコール)の母親を演じる往年の大女優ローレン・バコールの風格である。画面にいるだけで作品そのものをグレイドアップするさすがの存在感である。
伏線の張り方もうまい。
大人の男の心を持った少年を巧みに演じたキャメロン・ブライトは、今や20歳目前である。どんな男に成長しているのか、追ってみたいと思わせるに十分な、独特の雰囲気のある子役ぶりである。
考えてみると役者稼業というのが、あるキャラから別のキャラへと着ぐるみを替えていく輪廻転生ゲームみたいなものであるよな。
評価: B-
A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。
「東京物語」「2001年宇宙の旅」
A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
「スティング」「フライング・ハイ」
「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
ヒッチコックの作品たち
B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」
B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」
「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
「ボーイズ・ドント・クライ」
チャップリンの作品たち
C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
「アナコンダ」
C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」
D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」
D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!