●歩いた日  6月23日(日)
●天気    くもり時々晴
釈迦ガ岳 001●タイムスケジュール
 8:22 JR中央線石和温泉駅着
 9:09 富士急山梨バス「石和温泉入口」停留所より乗車
 9:30 「檜峯神社前」下車。
 9:40 歩行開始
11:20 檜峰神社
11:40 第二登山道入口
13:20 山頂着
      昼食休憩(100分)
15:00 下山開始      
16:06 檜峰神社
17:20 「檜峰神社前」停留所
      歩行終了
17:55 富士急山梨バス乗車
18:15 「石和温泉入口」停留所着
● 所要時間 7時間40分(歩行5時間10分+休憩2時間30分)


釈迦ガ岳 013 釈迦ガ岳(しゃかがたけ)は、釈迦如来を山頂あるいは山麓・山中に祀ったことに由来する名の山で、全国各地に点在する。
 笛吹市にある釈迦ガ岳は、「ブッポウソウ(仏法僧)」と鳴く鳥が実はブッポウソウではなくて、フクロウ科のコノハズクであることを野鳥研究家の中村幸雄氏が発見した土地であり、山麓にある檜峰神社境内にはその記念碑が立っている。

 釈迦。仏法僧。
 仏教徒である自分にとって、以前から気になる、いつかは登ってみたい山の一つであった。展望の名山という評判も登高意欲をそそる。
 入口は葡萄と温泉と鵜飼いで有名な石和温泉である。

 スーパーあずさ1号は満席であった。
 世界遺産となった富士山をさっそく見に行く人が多いためか。石和温泉駅まで通路に立って窓外の景色を見て過ごす。
 富士急山梨バスの停留所は石和温泉駅から歩いて10分くらい、朱い鳥居も鮮やかな八幡神社の真ん前にある。バス停では韓国人の女子学生グループがけたたましかった。どの子も顔が小さくてスタイルがいい。髪をロングにしているのは流行なのか。キムヨナ風。

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 葡萄園が並ぶフルーツ街道を抜けて、里山風景の広がる檜峰神社前停留所に着く。降りたのは自分ひとりだった。
 神社の第一鳥居が目の前にある。第一鳥居から本殿までの距離がはんぱでない。徒歩で1時間半ほどかかる。林道がそのまま参道にもなっている。
 梅畑に囲まれた林道=参道を上がっていくと、隆々たる府駒山(1,562m)の背後から『未知との遭遇』に出てきた巨岩(デビルスタワー)のような特異な形の釈迦ガ岳が顔をのぞかせる。
 遠いなあ~。

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 鹿が里に下りてくるのを防ぐために設えられたゲートを通り抜けて、杉木立の爽やかな参道を進む。気持ちのいい清らかな道。傾斜が緩やかなので疲れも感じない。
 木製の第二鳥居は光に包まれていた。

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 誰一人とも会わないまま檜峰神社に到着。
 人里からこんなに離れたところに意外なほど立派な社がある。1960年代までは神官が定住し、参拝者も多かったらしい。御祭神は少名彦命(スクナビコノミコト)、大巳貴命(オオナムチノミコト)、高皇産霊尊(タカミムスビノミコト)、神皇産霊尊(カミムスビノミコト)の4柱。出雲系か。
 手を合わせて拝むと、静謐が身のうちに注ぎ込まれた。
 拝殿に向かって左手奥の一段高い場所に見事な杉の巨木がある。胴回り7メートル、貫禄たっぷりの会長さん風情。これが元々のご神体だったのではないだろうか。神聖なるパワーは屋久島の縄文杉におさおさ劣らない。
 神社の傍らには「薬王水」と名づけられた湧き水が流れている。まろやかな透き通った聖水をペットボトルに補充する。 
 この神社だけでも十分来る価値がある。涼しい木陰に目を閉じて座って、コノハズクの声をいつまでも聴いていたい。
 隠れたるパワースポット。

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 さあ、ここからが本番。
 一挙に傾斜が増す。
 曇りがちで陽はそれほど差していないが、汗だくになる。
 3人の登山者と出会う。(山頂で2名と会ったので都合5人)
 尾根に出て、やっと一息。
 広葉樹の瑞々しい快適な道が続く。葉陰から垣間見える釈迦ガ岳のゴツゴツとでっぷりした姿は、釈迦よりもむしろ座禅を組んでいる達磨大師を連想する。
 最後の登りは、まるでロッククライミング。岩の間に足を挟み込まないよう、ひらけていく視界に目を奪われて足を滑らせないよう、慎重に歩を進める。

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 登頂!!


 雲が多く期待した展望は得られなかったが、それでも今までの苦労が十二分に報われるパノラマの壮観。折り重なる碧い山々は青墨画のよう。甲府盆地が遥か下方に霞んでいる。
 山頂は大小の岩が積み重なって賽の河原のよう。二体のお地蔵さんや梵字らしきが刻まれた石碑が、あの世とこの世の境のような、「四十九日」的な雰囲気を演出している。

 汗でぐっしょりのティーシャツを脱ぎ、日当たりのよい平たい岩をテーブルにしてランチにする。
 岩に長々と身を横たえて午睡。
 暑くもなく、寒くもなく、ちょうど良い気候。
 到着時に出会った中年夫婦が下りていった後は、広い山頂を約90分独り占め。
 贅沢とはこういうことを言う。

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 15時。
 山頂と別れを告げて下山する。
 復路は檜峯神社まで急降下の近道をとる。滑りやすい道だが、ずっと木から木へとロープが張り渡してあるのでそれを頼りにぐんぐん下っていく。こういうロープや道標となる立ち木の赤いリボンを整えてくれた人々にひたすら感謝。

 檜峯神社に戻る。
 無事山登りを終えたことを報告し、感謝する。
 「薬王水」を頭からかぶる。
 冷たさに頭の芯がギンギンする。

 帰路は緩やかな下り。
 あっという間にバス停に着いた。


 石和温泉駅に戻り、タクシーで5分の石和健康ランドに向かう。
 生ビールまで、秒読みスタート。


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