2012年アメリカ映画。
原題はSTATIC。
そのタイトルどおり、美しくSTATIC(静的な)映像と共にゆっくりと描き出されるのは、トラウマを抱えた夫婦の姿。数年前、家の近くの沼に落ちて亡くなった一人息子の死を受け止められない作家とその美しき妻。
「あれ?これはトラウマ家族の再生ドラマだったのか」と、一瞬肩透かしを食らうが、ドアをノックする真夜中のビジター(訪問者)の登場と共に、雰囲気は一転してミステリー&ホラー色を強める。
国家やCIAやマフィアが絡む陰謀ものなのか?
宇宙人の侵略ものなのか?(SF)
猟奇殺人をめぐるクライムサスペンスなのか?
一人息子の死には何か大きな謎が隠されているのか?
先の見えない展開にグイグイと引き込まれる。
が、自分は途中でトリックがわかってしまった。
『シックスセンス』(ブルース・ウィリス)や『アザーズ』(ニコール・キッドマン)や『パッセンジャー』(アン・ハサウェイ)を通過した目には、もはやこの結末は意外ではない。一人称もののミステリーを読むときに、『アクロイド殺し』(byアガサ・クリスティ)のトリックの可能性を頭に入れながら読み進めるクセがついてしまったように。
やっぱり先鞭をつけてこその大トリックである。
囚われた(STATIC)時間や場所から解放されるには、感情を吐き出し、自分も他人も受け入れ、許し、手放すことが必要なのである。生者も死者も。
評価:C+
A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。
「東京物語」「2001年宇宙の旅」
A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
「スティング」「フライング・ハイ」
「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」
B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」
「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
「ボーイズ・ドント・クライ」
C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
「アナコンダ」
C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」
D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」
D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!