2011年アメリカ。
3D制作された映画を2Dで観て評価するのはフェアではないという気もする。が、そもそもスクリーン上映を前提に作られたものを自宅のテレビモニターで観て評価している段階で、「それは言いっこなし」である。
で、感想だが、期待はずれであった。
期待の源は、この作品の主要テーマが「映画に関する愛」を描いているという予備知識にあった。『アフター・アワーズ』(1985)のスコセッシだし、それなりに心震え、涙腺揺るがすものを期待していた。
確かに内容は裏切っていない。月に浮き彫りされた顔の片目にロケットが不時着するシーンで知られる『月世界旅行』(1902)の監督で、映画創世記にさまざまな技法を発明し一世を風靡したフランスのジョルジュ・メリエスへのオマージュとなっている。メリエスのいろいろな作品がその半生と共に映し出され、彼の天才と映画への情熱が描かれている。スコセッシのリスペクトがびんびんと伝わってくる。
しかし、物語全体の機構が凡庸であり、巧くもない。
前半の時計台に住む孤児ヒューゴのアドベンチャーな物語と、後半の過去の栄光を捨て失意のうちに過ごすメリエスの再起の物語とのつながり方がぎこちない。脚本が悪いのだろう。スムーズにつながるためには、ヒューゴとメリエスの関係の深化をもっとこまやかに丁寧に描く必要がある。
だが、そこがうまく描けたとしても凡庸は避けられないが・・・。
お子様向け。
評価:C-
A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。
「東京物語」「2001年宇宙の旅」
A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
「スティング」「フライング・ハイ」
「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」
B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」
「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」「ボーイズ・ドント・クライ」
C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」「アナコンダ」
C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」
D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」
D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!