2014年アメリカ、ベルギー共同製作
上映時間 103分

 ベルギーで10人に1人が観たという大ヒット作『ロフト.』(2008年)のハリウッドリメイク版。
 豪華なロフト(アパートメント)のベッド上に無残な姿で横たわる女性の全裸死体をめぐるミステリーサスペンス。そのロフトこそ、5人の男たちが浮気目的のために妻に内緒で共同購入したのであった。
 市民良識にしたがって警察に届ければ、ロフトのことが、浮気のことが、妻たちにばれる。それはどうしても避けたい。だが、死体をうまく始末しようにも女性の片手がベッドポールに手錠でつながれているのでそれもできない。そのうえ、ロフトの鍵を持っているのは5人の男のみ。つまり、犯人は5人のうちの誰かである。
 ――という興味深いシチュエーションが緊張と謎を生み、ロフトを利用する男たちの自堕落で奔放な性生活の描写が退廃的かつエロティックな匂いを巻き散らす。
 結末はなかなか意外性に満ち、真相は残酷なものである。
 が、トリックとしてみた場合、ずいぶん苦しい。これでは仲間も警察もだませないだろう。もちろん妻たちも・・・。
 そもそも、男友達とつるんで秘密の部屋(ロフト)を共同購入するというのは、一見、浮気を隠すいいアイデアと思うかもしれない。ホテル代も浮くし、クレジッドカードの明細からホテル使用が妻にばれる心配もない。浮気相手とホテルへ出入りする際に知っている誰かに見つからないかとキョロキョロする必要もない。だが、浮気相手との関係がこじれたとき、一発でおじゃんになる。たとえば嫉妬に怒り狂った愛人が妻にたれこんだら、ロフトという証拠があるだけに嘘は隠し通せない。連座している男友達もみな道連れになろう。浮気していたことへの怒りに加えて、勝手にロフトを購入したことへの怒りも加わる。全然よいアイデアとは思われないんだが・・・。



評価:C+

A+ ・・・・めったにない傑作。映画好きで良かった。 
「東京物語」「2001年宇宙の旅」「馬鹿宣言」「近松物語」

A- ・・・・傑作。できれば劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」「スティング」「フライング・ハイ」「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」   

B+ ・・・・良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」「ギャラクシークエスト」「白いカラス」「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」「ボーイズ・ドント・クライ」

C+ ・・・・退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」「アナコンダ」 

C- ・・・・もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・見たのは一生の不覚。金返せ~!!