1957年新潮社
幸田文は、明治の文豪幸田露伴(代表作『風流仏』 『五重塔』)の娘である。市川崑監督、岸恵子主演、1960年キネ旬ベスト1の『おとうと』の原作者で、ソルティはこの映画は観ている。が、著書を読むのはこれがはじめて。父親のほうもまだ手を付けていない。
場所は特定されていないが、東京下町の芸者置屋に女中として住み込んだ中年女性・梨花の視点から、独特の文化を持つ「くろうと」の世界(花柳界)を内側から描いた小説である。ウィキによれば、幸田文は、露伴亡き後に文壇デビューするが、いったん断筆宣言し、その間に台東区柳橋の芸者置屋で住み込み女中として2か月働いたそうだ。つまり、自分の体験談がもとになっている作品であり、語り手の梨花は作者の分身なのであろう。
一見華やかながら、陰では少女売春やら恐喝やら借金漬けやら労働搾取やらブラック要素がわんさかある中に、芸者という仕事に生きる様々な年代の女性たちの、美しくもはかない、頼りなくもしたたかな姿が鮮やかに描き出されている。やはり、同性ならではの観察力である。
もちろん、男女の色恋沙汰もさまざまにあり、市原悦子主演でテレビドラマ化したら面白かったろうになあ~。
この小説は、1956年成瀬巳喜男監督によって同名タイトルで映画化されている。出演陣が考えられないくらいに凄い!
田中絹代、山田五十鈴、栗島すみ子、杉村春子、高峰秀子、岡田茉莉子・・・
もちろん、男女の色恋沙汰もさまざまにあり、市原悦子主演でテレビドラマ化したら面白かったろうになあ~。
この小説は、1956年成瀬巳喜男監督によって同名タイトルで映画化されている。出演陣が考えられないくらいに凄い!
田中絹代、山田五十鈴、栗島すみ子、杉村春子、高峰秀子、岡田茉莉子・・・
