兼六園はこれで4回目になる。
言わずと知れた日本三大名園の一つであるが、実を言えばソルティ、ここを名園とは思わない。
残り二つの水戸の偕楽園と岡山の後楽園も同様である。
ただ、大(デカい)は確かである。

ソルティが日本庭園に望む美しさとは、静かさ、一望に見渡せる手頃な広さ、借景効果といったあたりなので、観光客で騒々しく、だだっ広く、視点の定めようがない兼六園には、さほど魅力を感じない。
ちなみに、最も好きな庭園は京都南禅寺のそばにある無鄰菴である。

驚いたのは外国人観光客の多さ。
前回(2010年)はほとんど見かけなかった。
前々回(90年代初頭)はまったく見かけなかった。
どの観光地に行っても遭遇する中国人グループだけでなく、欧米から、東南アジアから、アラブから、多様な国籍である。
北陸新幹線開通の影響を感じた。


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兼六園といえば雪吊り


兼六園の端っこに金沢神社がある。
主祭神は菅原道真公。
そのわきにあるのが金城霊沢(きんじょうれいたく)。
金沢の地名発祥の由来となった湧き水がある。

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金沢神社


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金城霊沢


芋堀藤五郎という男がこの湧き水で芋を洗ったところ、砂金が出てきたため、「金洗い沢」と呼ばれるようになり、それが「金沢」になったそうな。
この湧き水は、金沢神社の手水として使われている。
飲めばいのちの泉湧く。

兼六園と金沢城の周囲をめぐって、金沢駅に向かう。
歩いて2キロくらいだろうか。
香林坊にある「変なホテル」を尻目に、国道157号を進むと、右手に西洋風のシックな門が見える。
尾山神社である。
前田利家公と妻お松の方を祀っている。


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変なホテル


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尾山神社楼門
和漢洋3つの建築様式が用いられている


近江町市場を抜けると、金沢駅まではほぼ一直線。
が、ここで脇道にそれて、横安町商店街から別院通りに足を踏み入れる。
ここは浄土真宗大谷派(京都東本願寺)の別院と、本願寺派(京都西本願寺)の別院が至近距離に立ち並ぶ門前町で、かつては殷賑を極めたはずである。
金沢駅や近江町市場や兼六園の賑わいにくらべると、なんとも淋しい限りである。


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横安町商店街
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本願寺東別院


金沢駅に戻り、歩行終了。
今夜の宿は、駅から15分ほどシャトルバスに乗った「金沢ゆめのゆ」という温泉ホテルである。



つづく