入院5日目。
 今日は忙しかった。

 午前中に、麻酔科の医師から明日の手術で使う麻酔について説明を受けて、署名した。いわゆるインフォームドコンセント。
 局所麻酔でなく、全身麻酔するとのこと。意識を失っている間にすべてが終わっている。意識のワープと言ったところか。
 初めての体験にワクワクする。幽体離脱しないかな~(^_^;)

 そのあと入浴して体を清める。
 オペ中は上半身は心電図等つけるため素っ裸、下半身はケガしていない右足に弾性ストッキングをつける。術後の安静により足の循環が悪くなり血栓ができやすくなる、いわゆるエコノミークラス症候群を防ぐための処置だ。
 全裸にストッキング一枚?
 なかなか変態チック。
 肌を磨いておかねば!

 午後からは執刀医によるインフォームドコンセント。家族も同席した。
 なんでも、ズレてしまった踵の骨の向きを元に戻し、足裏の骨とビスで固定するらしい。骨が穿たれるわけだ。
 抜糸は術後2週間、ビスを抜くのは半年後以降となる。

「それまでは松葉杖ですか?」と聞く。
「いや、1月末には杖を使わなくとも歩けるでしょう」
「退院はいつ頃になりますか?」
「早ければ手術の翌々日には帰れますよ」

 足の骨を折ったら、数ヶ月はぶ厚い石膏ギブスをつけて松葉杖で歩くイメージがあったので、意外であった。骨接ぎ業界もいろいろ進化しているのである。

 病室に戻ってナースから手術前後の諸注意を受ける。
 開始時間は正午前。栄養補給はオペ終了まで点滴となる。点滴するためのチューブを右腕の血管に刺した。

IMG_20191209_150104



 そのあと、妹が差し入れてくれたコミックを読む。
 苑場凌&JKS12による『刑務所でマンガを教えています』(2018年、株式会社KADOKAWA発行)

 山口県美祢市の「社会復帰促進センター(犯罪傾向の進んでいない初犯の人を収容する刑務所)」で、刑務作業の一環として、苑場はマンガの背景の描き方を受刑者に教えた。
 受刑者のやる気と技術向上は著しく、ついには苑場の作品の背景を担当し、コミック本となって世に出せるまでになった。
 集中力と忍耐力とチームワークを要求される背景画を完成させる作業を通して、受刑者らが前向きに変わってゆく姿は感動的である。社会復帰につながることを切に願う。
 また、スピリチュアル漫画と言ってもいいくらい不思議なエピソードも描かれ、「縁」について考えさせられる。
 超オススメ。さすが我が妹!

IMG_20191209_165733


 夕刻、職場の人が遠路はるばる見舞いに来てくれた。労災保険の申請書類を持って。
 ありがたいことだ🙏

 ソルティもまた、頑張ってリハビリして、社会復帰せねばなるまい。