昨夜は塗炭の苦しみを味わった。

局所麻酔が切れた20時頃から、痛みがカメレオンのように忍び寄ってきた。
夕食後に飲んだロキソニンの効果がまったく望めないと見切りをつけた21時半、ナースコールを押して坐薬を頼んだ。
前回は坐薬にずいぶん救われたのだ。

痔持ちのソルティは、坐薬挿入には慣れている。
肛門の粘膜から吸収された薬効成分が血管に入って、全身を巡り、神経をマヒさせてくれるさまを思い描き、しばらく痛みに耐えていた。

が、いっこうに楽にならない。

「あの坐薬、さてはプラシーボだな?」
と、夜勤ナースを疑う始末。
もはや、入院初日の遠足気分は完全に吹っ飛び、嫌足気分に支配された。

ベッドの上で七転八倒していたが、どうにも身の置きどころなく、車椅子に移って、痛みから気を逸らすべく超難解レベルの数独にチャレンジした。

痛みはズキンズキンと領土を拡張し、そのうちに数独のマス目が歪んできた。

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ああ、これが障子の桟が歪んで見えるという、出産の苦しみか!

頑張ったところで赤ん坊は誕生しないから、ナースコールを押した。

手術のために腕に付けていた点滴の管から、鎮痛剤を入れてもらう。
「これが一番強い薬ですよ」とナース。

これが効かなかったら、あとがない!

祈るような気持ちで、ベッドに這い戻って安静にしていたら、遠い日の花火よろしく徐々に痛みは退いていった。

ああ、世のお母さんたちよ!
あなたがたは偉い!

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ソルティは保育所の増設と、医療用麻薬の認可に、一票!