2004年原著刊行
2006年講談社文庫
ドイツの女性作家によるミステリー。
有能で感受性豊かな30代の女性警部イナを主人公とするシリーズ3作目で、ドイツ・ミステリー大賞を受賞した。
前2作は邦訳されていないようだ。
ホームレス連続殺人の犯人を追うイナは、被害者の共通項として、彼らとテレビの犯罪報道番組の人気女性キャスター・デニーゼとの関係を知る。デニーゼは精神病院に入院していた過去があり、その頃からつきあっているエリートの恋人がいた。一方、デニーゼはストーカー被害にもあっていた。第一の被害者が残した Vic553-delta というメモの謎は?そして、殺されたホームレスたちにグロテスクな化粧がほどこされていた理由は?
580ページという長編だが、テンポが良く(次々と被害者が増えていく)、謎の提示もうまく、デニーゼのような魅力あるキャラクター(森博嗣ミステリーに出てくる天才プログラマー・真賀田四季を思わせる)が登場するので、ドイツ人の名前に慣れたのちは、面白く、二日たらずで読めた。
そのおかげで寝不足になった。
そのおかげで寝不足になった。
なによりグロテスクなのは真相である。
いつだって、個人の犯罪より企業の犯罪、企業の犯罪より国家の犯罪のほうが恐ろしい。
おすすめ度 : ★★★★
★★★★★ もう最高! 読まなきゃ損、観なきゃ損、聴かなきゃ損
★★★★ 面白い! お見事! 一食抜いても
★★★ 読んでよかった、観てよかった、聴いてよかった
★★ いい退屈しのぎになった
★ 読み損、観て損、聴き損
★★★★★ もう最高! 読まなきゃ損、観なきゃ損、聴かなきゃ損
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