2020年 ufotable制作
117分、アニメ

 『千と千尋の神隠し』が持っていた日本映画の最高興行収入記録 324億円をほんの一年足らずで抜きさり、約400億に達した、文字通り“化け物“アニメである。
 コロナ禍にかかわらず、あるいはコロナ禍が幸いして、観客動員数は約2400万人、日本人の5人に1人が観た計算になる。
 社会現象というか社会的事件というにふさわしい。

 例によって流行に疎いソルティ、この漫画が『少年ジャンプ』に連載されていたことも、テレビ放映されていたこともちっとも知らず、作者の名前もついさっきウィキで調べるまで知らなかった。
 「ごとうげ こよはる」と読む。
 本名なのか?

機関車

 
 ついに「5人に1人」の仲間入りした。

 う~ん・・・・。

 下手なこと書くと非難コメント殺到しそうで怖いが、正直、なんでこんなに騒がれるか理解できない。
 言うまでもなくアニメの技術は見事だし、迫力あり感動ありで面白くないことはない。
 スクリーンの大画面とドルビーの大音響で観たら、興奮間違いなし。 
 が、『千と千尋』や『もののけ姫』にくらべたら、あるいは『エヴァンゲリオン』や『クレヨンしんちゃん 大人帝国の逆襲』にくらべたら、まったくの子供向け。
 大人の鑑賞に耐えるものではない。
 いや、これは悪口ではない。
 『少年ジャンプ』に掲載されていたのだから、それが当然なのである。
 それ以上でもそれ以下でもない。
 
 ただ気になったのは、主人公の少年たちのナイーブ度、センチメンタル性。
 最近の『少年ジャンプ』のヒーローたちは、こうも傷つきやすいのか、こうも平気で泣くのか、こうも複雑なものを抱えているのか。
 ソルティが少年の頃に読んでいた同誌の作品たち――『リングにかけろ』、『キン肉マン』、『コブラ』、『北斗の拳』、『キャッツ・アイ』、『キャプテン翼』ほか――の主人公の男たちの単純さ(わかりやすさ)とくらべると、“男”のありように隔世の感がある。
 また、かつて少年たちは父親の大きな背中を追ったものだが(『巨人の星』や『美味しんぼ』のように)、本作の場合、主人公の少年たち(竈門炭治郎と煉獄杏寿郎)は母親との絆によって力を得る。
 父親の影は圧倒的に薄い。 
 そして、それが世に受ける!
  
 時代の趨勢を感じた。
 


おすすめ度 :★★

★★★★★
 もう最高! 読まなきゃ損、観なきゃ損、聴かなきゃ損
★★★★  面白い! お見事! 一食抜いても
★★★   読んでよかった、観てよかった、聴いてよかった
★★    いい退屈しのぎになった
     読み損、観て損、聴き損