2011年原著刊行
2016年潮文庫

 アメリカ発のヤングアダルト・ファンタジー小説。

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 体の中に蜂を飼っている少年、空中浮遊する少女、透明人間、怪力娘、火を自在に操れる美少女、泥人形に命を吹き込むオタク少年、植物を成長させる少女・・・・等々、不思議な力を持つ奇妙なこどもたちが、時間を操ることができるミス・ペレグリンの見守りのもと、1940年9月3日を幾万回もループしながら生きている。
「これ、映画にしたら面白そうだな」と思いながら読んでいたのだが、2016年に映画化されていた。
 監督は、『ビートルジュース』『バットマン』『シザーハンズ』『チャーリーとチョコレート工場』などで知られるファンタジー映画の巨匠・ティム・バートン。
 これは観なくてはなるまい。

 小説としては、主人公の少年ヤコブの祖父が終生抱えていた秘密と数々の奇妙な写真の謎が解き明かされる途中までは良かったのだが、怪物との闘いがメインとなってくる後半が書き急いだように雑な感じで、最後はバタバタと余韻なく終わる。
 金持ちのボンボンであるヤコブの性格もあまり共感持てなかった。
 続編はおそらく、時の扉(過去に作られたループ)を探しながら、こどもたちが持ち前の特異能力を発揮して怪物と闘う――って展開になるのだろうが、読むかどうか迷うところ・・・・。
  



おすすめ度 :★★

★★★★★
 もう最高! 読まなきゃ損、観なきゃ損、聴かなきゃ損
★★★★  面白い! お見事! 一食抜いても
★★★   読んでよかった、観てよかった、聴いてよかった
★★    いい退屈しのぎになった
     読み損、観て損、聴き損