ここもまた、筒井功著『利根川民俗誌 日本の原風景を歩く』を読んで訪れたいと思った。
 聞けば(公財)森林文化協会によるにほんの里100選に選ばれているという。
 その名の示す通り、古いお寺が中心となって数百年続いてきた農村である。
 開発が急ピッチで進んでいる印西地区の中にあって、結界で守られているかのように昔のままの姿が
残されているというのが興趣をそそる。
 暑くなる前に訪ねることにした。

DSCN4842
北総鉄道・千葉ニュータウン中央駅南口MAP
左上に結縁寺がある

日時 2022年4月16日(土)
天候 くもりのち晴れ
行程
11:30 北総鉄道・千葉ニュータウン中央駅
     歩行開始
11:50 ニュータウン大橋
12:30 結縁寺着~熊野神社~谷津めぐり
13:20 松崎台公園、昼食(40分)
14:50 頼政塚
15:20 結縁寺、休憩(20分)
16:00 名馬塚
16:15 にんたまラーメン、軽食(30分)
17:40 真名井の湯
     歩行終了
所要時間 6時間10分(歩行4時間40分+休憩1時間30分)

DSCN4843
北総鉄道・千葉ニュータウン中央駅
北総鉄道に乗るのは人生初めて
沿線の開発ぶりに驚いた!
千葉県の中心は千葉市や船橋市でなく
今やこっちなのか?


DSCN4846
駅前広場
高層マンションやショッピングモールが立ち並ぶのに
人がいないのが不思議


DSCN4845
線路沿いに設置された太陽光パネル

DSCN4847
ニュータウン大橋を渡る
これは川ではなくて調整池

DSCN4850
ニュータウン大橋と駅周辺を振り返る

DSCN4851
池の周囲に気持ちのいい緑地が広がる
しかし人がいない

DSCN4854

DSCN4934
東京キリスト教学園を目印に進むとわかりやすい
時折打ち鳴らされる鐘の響きがなんともゆかしい

DSCN4855
このあたりから風景ががらりと変わる
令和からいきなり昭和40年代以前に突入した感じ

DSCN4856
畑中の道と学園の鐘楼

DSCN4857
道路を挟んでくっきりと時代が異なる
(多々羅田町付近)

DSCN4927
自家製野菜の販売所

DSCN4859
多々羅田の守り神・道祖神

DSCN4861
多々羅田を抜けると森に入る

DSCN4862
見事に育った孟宗竹
森を抜けて坂を下りたら・・・

DSCN4863
晴天山・結縁寺
神亀年間(724~729)に行基が創建したと伝えられる
重要文化財に銅造不動大名王立像を擁す
蓮池と木々に囲まれた素朴なたたずまいは癒し効果抜群!

DSCN4872
現在の本堂は2005年に新築されたもの
シンメトリカルで美しい

DSCN4868
本堂横に小さなお堂が・・・

DSCN4867
ハイハイ、今回もあなたが呼んだのですね
真言宗豊山派のお寺でした

DSCN4916
境内はさして広くないが、きれいに掃除されて気持ちいい
いつまでもいたくなる

DSCN4870
境内から池を望む
この光景、デジャヴュあった

DSCN4914
蓮の見頃は7月中旬くらい
きっと極楽浄土のようだろう

DSCN4878
池をはさんで寺を見る
中ノ島に弁財天が祀られている

DSCN4876
熊野神社

DSCN4875
祭神はむろん熊野権現


 ここから「にほんの里100選」に選ばれた風景を歩く。
 結縁寺の特徴は谷津(谷戸、谷地とも言う)と呼ばれる地形にある。
 これは高台に無数の細い谷間が複雑に切り込んだもので、谷底が湿地であるため水田に適している。
 こんもりした古墳のような雑木林とその間隙を埋める76ヘクタールの水田。  
 大昔からほとんど変わっていないであろう日本の伝統的景観や歴史遺跡を逍遥する。

DSCN4879
これから田植えシーズン

DSCN4881
心に沁み入る懐かしさ
子どもの頃、近くの農家までラジオ体操に通った夏の朝を思い出す

DSCN4882
泥道もまた良きかな
肩の力がふうわりと抜けていく

DSCN4885
湧き水豊かな湿地帯なので水はけが大事

DSCN4886
ほらごらん、蜃気楼のような21世紀を

DSCN4888
広々した松崎台公園で昼食
ウグイスの鳴き声を子守歌に草の上でゴロ寝

DSCN4892
数十年前どこにでもあった風景がこんなに貴重になるなんて・・・

DSCN4893
顔の筋肉がゆるみだす
ゆったりと流れる時間は身体に直接作用する
ウクライナで起きていることが夢のよう・・・

DSCN4894
田植えの頃、刈り入れの頃、また来たい

DSCN4913
要所要所にある道しるべ
訪れる人の少なくないことを示す

DSCN4899
頼政塚

DSCN4901
源頼政は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも登場した武将
鵺(ヌエ)退治の勇者としても知られるが、こんな最期だったとは・・・

DSCN4912
高台の住宅地にあるお堂

DSCN4902
森の中にあった「車塚」

DSCN4905
森の中の道

DSCN4908

DSCN4866
結縁寺に戻ってきた
20分瞑想し、別れを告げる

DSCN4921
名馬塚
源頼政の首を運んだ馬が葬られている

DSCN4922
観音の頭部に馬が乗っている

DSCN4925
おっ! なんだか馬そうな旨そうな気配

DSCN4924
大蒜たっぷりのコクあるスープと自家製玉子麵(680円)
美味でした

DSCN4929
来た道を戻る

DSCN4931
鈴蘭の花盛り

DSCN4937
締めはニュータウン中央駅近くの温泉
海が近いわけでもないのに塩辛い湯だった


 令和から平成、昭和、大正、その昔・・・・へと時間を遡っていくような散策であった。
 結縁寺に入ったとたん、空気の色と時間の流れが違っていた。
 まさに結界の中に入り込んだような感覚。
 意識の次元も変わるような気がした。
 連休前のせいか訪れる人も少なく、静かで平和な里歩きを楽しめた。

 願わくば、自然と静寂と弘法大師を愛する人が訪れてくれますように。
 ここでは一日、スマホを忘れて過ごしてほしい。