2015年カナダ、ドイツ
95分
ナチスのアウシュビッツ大量虐殺をテーマにしたミステリーサスペンス。
原題は Remember
過去の記憶が欠落した認知症の老人ゼヴ・グッドマンを主役に据えた点に、この物語のポイントがある。
彼の腕にはアウシュビッツにいた時に刻まれた囚人番号があるのだが、その時の記憶も、死ぬ前に仇を取りたいドイツ人看守の顔も思い出すことができない。
彼の腕にはアウシュビッツにいた時に刻まれた囚人番号があるのだが、その時の記憶も、死ぬ前に仇を取りたいドイツ人看守の顔も思い出すことができない。
まさに「想い出せ!」なのだ。
昨年2月に91歳で亡くなったクリストファー・プラマー(出演作『サウンド・オブ・ミュージック』『スタートレック』『名探偵ホームズ・黒馬車の影』『カールじいさんの空飛ぶ家』他)、2019年に没したブルーノ・ガンツ(『ベルリン・天使の詩』『ヒトラー~最期の12日間~』『バルトの楽園』他)、2017年に没したマーティン・ランドー(『北北西に進路を取れ』『スパイ大作戦』『エド・ウッド』他)など、今は亡きベテラン男優たちが芸の蓄積を感じさせる深みある演技を披露している。
特にゼヴを演じるプラマーの認知症患者の演技は、多くの認知症高齢者を介護してきたソルティから見ても真に迫っており、見事の一言。『ふるさと』の加藤嘉に迫るレベルだ。
複雑な筋書きを95分にまとめた脚本もすばらしい。
DVDパッケージの解説には「最後の5分でビックリ仰天」みたいなことが書いてあった。
が、サスペンス慣れしている人なら、ソルティ同様、途中で結末を悟るであろう。
想い出さないほうが幸せなこともあるってか。
おすすめ度 :★★★
★★★★★ もう最高! 読まなきゃ損、観なきゃ損、聴かなきゃ損
★★★★ 面白い! お見事! 一食抜いても
★★★ 読んでよかった、観てよかった、聴いてよかった
★★ いい退屈しのぎになった
★ 読み損、観て損、聴き損
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