ソルティはかた、かく語りき

首都圏に住まうオス猫ブロガー。 還暦まで生きて、もはやバケ猫化している。 本を読み、映画を観て、音楽を聴いて、神社仏閣に詣で、 旅に出て、山に登って、瞑想して、デモに行って、 無いアタマでものを考えて・・・・ そんな平凡な日常の記録である。

●なんなら、奈良(奈良大学通信教育日乗)

● なんなら、奈良3(奈良大学通信教育日乗) 勉強開始!

 今日からテキストを読み始めた。
 最初に選んだのは、平安文学論。
 テキストは工藤重矩著『平安朝の結婚制度と文学』。

IMG_20241028_210140

 やっぱり、滑り出しが肝心なので、関心の高い、得意分野から手をつけた。
 王朝時代ファンのソルティ。
 『源氏物語』の傑作漫画化『あさきゆめみし』を読んだばかりだし、大河ドラマ『光る君へ』は毎回欠かさず観ているし、王朝時代研究者の繁田信一の本もずいぶん読んでいる。
 『蜻蛉日記』、『和泉式部日記』、『紫式部日記』なども、現代語訳ではあるが、一通り目を通している。
 『宇津保物語』や『狭衣物語』などがテキストでは取り上げられているので、この機会に読んでみようかな。

 “一夫多妻”が当たり前とされた貴族階級の結婚制度について、より詳しい実態が分かれば、『源氏物語』をずっと深く味わうことができるのではないかと思う。
 読み始めていきなり、「当時は一夫多妻ではなかった!」という著者の見解が打ち出され、早くもこれまで持っていた知識が揺るがされた。
 これぞ、学びの醍醐味。

 仕事のある日は早朝の1時間、休みの日は午前中の3~4時間くらいを学習に当てたいと思っているのだが、果たしてそれで今年度目標とする単位が取れるのか?
 ペース配分がわからないので、見切り発車するしかない。

IMG_20241028_220339
ルーズリーフとペンケースと付箋の三種の神器
大学生っぽい
  
 

● なんなら、奈良2(奈良大学通信教育日乗) 教科書が届いた!

 履修登録から2週間、奈良大学から宅急便で9科目の教科書が届いた。

  文化財学購読Ⅰ
  考古学概論
  美術史概論
  江戸文学論
  歴史文学論
  書誌学
  平安文学論
  古文書学
  民俗学

IMG_20241020_101419

 ざっとページをめくって字面を見て、早くも後悔が押し寄せてきた。
 細かい字がびっしり紙面を埋め、専門用語がぎっしり並び、注釈もばらけたホチキスの針のように細かい。
 いわゆる学術書。
 少しでも売り上げを伸ばすため、読みやすくわかりやすく編集された大衆向けの教養本とは違う。
 これすべて読み通すことができるのか?

 上記のテキスト科目は課題レポートを作成し提出しなければならないが、設題がエグい。
 たとえば、「書誌学」の場合、

 江戸時代刊本の外題と内題について説明し、書名決定の方法について述べよ。

 う~ん、質問の意味すら分からない。
 外題と内題?
 伊勢神宮の外宮と内宮のようなものか?
 ・・・・・・。 
 教科書を読めば、ちゃんと理解して回答できるようになるのだろうか?

 しかも、レポートが合格した後で、筆記試験が待っている。
 設題はあらかじめ5問が示されているのであるが、試験当日1番~5番のどれが出題されるか分からないので、5問すべて筆記できるように準備しておかなければならない。
 これまた、設題がエグい。
 たとえば、「書誌学」の場合、

 「きりしたん版」について、古活字版との関連を含めて説明せよ。

 きりしたん版?
 踏み絵と関係ある何かだろうか?
 いや、だったら、きりしたん“板”か。
 ・・・・・・。

踏み絵

 なにか、とんでもないぬかるみに自ら飛び込んでしまったような気がする。
 同じ勉強するなら、放送大学か朝日カルチャーセンターくらいにしておけば良かった――って放送大学を馬鹿にしているか、実態もよく知らないのに。
 はあ~(ため息)

 自ら望んで始めたことなのに、この憂鬱感はなに?
 急に寒くなったせい?
 抜け毛のせい?

 とりあえず、始めるしかない。
 やっているうちに、興が乗ってきて、ペースがつかめてくることを祈るしかない。

 卒業まで23科目(卒論を除く)取得しなければならないが、3ヵ年計画なので、今年度は最低8科目の単位を狙う。
 うち3科目はスクーリング科目なので、スクーリングにちゃんと参加さえすれば落とすことはないだろう(多分)。
 すると、残りはテキスト5科目。
 上記9科目から5科目を選び、4科目を来年度以降に回す。

 さて、どの科目から手をつけたものか?
 1科目ずつ集中して取り組んでいくべきか、それとも2~3科目を同時進行したほうが飽きが来なくてよいのか?
 週何時間くらいを勉強に当てる必要があるのか?
 ノートはとったほうがいい? それともノートパソコン?
 どこで勉強する? 自宅? 図書館? 喫茶店?
 
 通信教育は自分のペースでできるからこそ、自己管理が鍵となる。
 ソルティは社会福祉士の資格を取るときに福祉学校の通信教育(2年)を経験しているのだが、あのときは「国家資格を取る→あわよくば転職」という目的があったので、頑張れた。
 今回は純粋に道楽なだけに、モチベーションの維持が難しい。
 どうなることやら。

IMG_20230227_181525
とりあえず、新春の奈良行きを楽しみに頑張ろう








● なんなら、奈良1(奈良大学通信教育日乗) 大学生になった!

 10月から大学生になった。
 私立奈良大学文学部文化財歴史学科の3年次編入生。
 もちろん、通信教育である。

 きっかけは年初めに見かけたネットの広告。
 興味が惹かれ、資料を取り寄せた。
 パンフレットを開いたら、面白そうな科目が並んでいた。
 仏教考古学、建築学、古文書学、書誌学、日本美術史、民俗学、平安文学論、江戸文学論、文化財修復学、奈良文化論・・・・e.t.c.
 基本は、〈自宅テキスト学習+レポート提出+学科試験〉で単位を取るシステムだが、いくつかの科目は〈3日間のスクーリング+学科試験〉で取得する。
 すなわち、年に数回奈良に行って、興味・関心を同じくする人たちと出会って、フィールドワーク含め実地に学べる!
 なんか楽しそう。

IMG_20241001_103306

 卒業後さらに指定された9科目19単位を取得すれば、博物館学芸員資格を取ることができるらしいのだが、ソルティは資格はもう要らない。
 今回は仕事や収入に直接つながる学びではない。
 純粋に道楽である。

 しいて実際的な面を上げるなら、記憶力の減退が進んでいる昨今、新しいことを学ぶことは認知症予防になろう。
 また、コロナ騒ぎも落ち着き、日常が戻ってきたはいいが、最近どうも仕事も私生活もマンネリ化している、怠惰に流れ、無駄に時間を過ごしているような気がする。
 大事な瞑想修行も、時間があると思うとかえって後回しになり、さぼってしまいがちである。 
 ここであえて自分に負荷をかけて、生活に緊張感とメリハリをつけたほうが良いのでは?と思った。
 そのためには、卒業という目標を設定し、それなりの金額を投入するに限る。
 お金を払えば、回収してもとをとらねばという貧乏人インセンティヴが働く。

 ――とは思ったものの、仕事をしながらの勉強はたやすくはない。
 ソルティは現在非常勤で働いているので、ある程度の時間は確保できるはずだが、半年あるいは1年間くらいで完了するプロジェクトクトならともかく、卒業するまで少なくとも2年間は机に縛られる。
 いや、おそらく、2年間で卒業は難しいだろう。3年か4年は覚悟しなければなるまい。
 果たしてそこまで気力・体力が続くかどうか・・・・・。
 とかく迷っているうちに申込期限は過ぎてしまい、4月入学はならなかった。
 桜並木の新入生ならず。

hanasakajiisan

 尻を叩いてくれたのは、何を隠そう、われらが聖子ちゃんであった。
 聖子ちゃんが今春、中央大学法学部の通信教育課程を卒業したというニュースに、ソルティも世間同様、びっくりした。
 あの忙しい聖子ちゃんが、つらく悲しい思いを抱えているはずの聖子ちゃんが、4年間大学に籍を置いて勉強していた。
 しかも、中央大学法学部と言ったら、法科の中央と呼ばれ、高い司法試験合格率を誇る超難関である。
 聖子ちゃんが頭がいいことはデビュー当時から知っていたが、これはほんとうに快挙である。
 やっぱり、無敵のアイドルだ。
 よし、聖子ちゃんに続け!

 そんなわけで、久しぶりに母校に出向いて卒業証明書と成績証明書を発行してもらい、奈良大学の入学申請書を作成し、20万円強の年間授業料を振り込んで、晴れて大学生になったのである。(入学試験はなかった)
 分厚いガイダンス資料と共に送られてきた学生証を手にし、気持ちがウキウキした。
 学生割引が使える!(しかし、シニア割引とどっちが得か?)

奈良大学ソルティ学生証
写真・学籍番号・氏名・生年月日は変えています
――って分からいでか

 卒業までには最低23科目60単位を履修し、卒業論文を書かなければならない。
 結構、ハード。
 先日、今年度(10月~翌年9月)受講したい科目を選び、履修届を提出した。
 大学時代の春先を思い出した。
 あの頃は、とにかく単位が取りやすい授業、テストやレポートがなくて出席さえしていれば単位がもらえる授業、友人による代返が可能な授業、そんなのばかり選んでいた。
 要領よく進級し、卒業することが重要だった。
 40年以上経た今回は、ほんとうに自分が好きなテーマ、興味があることを、じっくりと学んでいけたらと思う。
 いまのところ、卒業まで3年間計画で考えているが、進行具合によっては4年か5年、あるいは途中休学を入れてもっと長くかかるかもしれない。(最長10年間在籍できる)

 来年の2~3月に最初のスクーリングがある。
 しばらくは奈良にどっぶり漬かることになりそうだ。
 まさに奈良漬け。

法隆寺
昨春の奈良旅行がこういう展開につながるとは!


P.S. 「なんで聖子ちゃんが法学を?」と不思議に思っていたが、ちゃんと道理があった。松田聖子の本名は「蒲池子」なのである。




記事検索
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ別アーカイブ
最新コメント
ソルティはかたへのメッセージ

ブログ管理者に非公開のメッセージが届きます。ブログへの掲載はいたしません。★★★

名前
メール
本文