2006年フランス映画。

 8年前の満月の夜、湖畔で殺されたはずの妻が生きている!?
 
 その謎を解き、今なお忘れがたい妻マルゴ(マリ=ジョゼ・クローズ)との再会を夢見て、アレックス(フランソワ・クリュゼ)は過去の事件の再調査を始める。
 しかし、それを阻むかのように事態は様々な人を巻き込んで錯綜化し、関連した人物が殺害され、アレックスは容疑者として警察に追われることになる。
 一体、8年前の晩に何が起きたのか? 真犯人は誰なのか? マルゴは生きているのか? そして事件の真相は?

 骨太のよくできたミステリーである。
 130分という長尺であるが、ストーリーに緩急あって、飽きることなく最後の意外な結末まで観る者を運んでくれる。
 役者もみな魅力的。
 アレックスの姉の一人がレズビアンで、恋人との仲睦まじげなシーンが出てくるが、それがまったく自然である。家族の誰一人とて、そんなこと問題にしていない。さすが個人主義の国フランス。日本のドラマはいつになったら、ゲイやレズビアンを色物扱いせず、隣に住む市井の人として登場させることができるのだろう? 現状を反映しているのだとしたら、当事者のカミングアウトが足りないからなのか?

 地方の名士の息子役として、監督自身も出演している。若くてハンサムである。


 この映画が気に入った人には、『瞳の奥の秘密』(ファン・ホセ・カンパネラ監督、2009年、アルゼンチン)もオススメしたい。




評価:B-



A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
        ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」
        「ボーイズ・ドント・クライ」
        チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」
        「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!