- 空海:北大路欣也
- 最澄:加藤剛
- 薬子:小川真由美
- 橘逸勢:石橋蓮司
- 藤原葛野磨:成田三樹夫
- 平城天皇:中村嘉葎雄
- 嵯峨天皇:西郷輝彦
- 桓武天皇:丹波哲郎
- 泰範:佐藤佑介
- 阿刀大足:森繁久彌
- 奈良(平城京)からの遷都風景 ・・・・行列する人々の衣装や小道具が凝っている。
- 薬子の変・・・・平安初期の政権争いの様子が分かりやすく劇的に描かれる。
- 遣唐使の困難な旅 ・・・・当時のままの遣唐使船を建造したという。嵐のシーン、広大な自然を背景にした中国ロケは潤沢な予算ゆえの本物の香りが横溢。大画面に耐える。
- 密教第七代の祖・恵果から密教の奥義を受ける ・・・・わずか3ヶ月で密教のすべてを習得した空海の天才ぶりが光る。
- 最澄と空海の出会いと別れ ・・・・平安仏教の2大天才の関係性の変化にドキドキする。最澄と空海の仏教観の違い以上に気になるのは、最澄の一番弟子であった泰範が最澄を捨てて空海に鞍替えしたエピソードである。泰範役に往年の美青年・佐藤祐介を配したあたりが「日本の男色の起源は空海」という伝承――むろんそんなことはない。男色は神代からあったはず――を思い起こさせ意味深である。
- 奈良仏教V.S.平安仏教 ・・・・経典研究と自己の成仏のみに勤しむ奈良仏教の僧侶たちと、あまねく人々の救いを重んじる平安新興仏教(最澄)との帝の面前での宗論シーンが、古代インドで起こったと言われる小乗仏教と大乗仏教の反目を思わせて興味深い。
- 万濃池の修築工事 ・・・・大量のエキストラを使ったスペクタクルシーン。
- 山の噴火と被災者の集団セックス ・・・・一番ビックリしたシーン。密教と言えばタントラ=性肯定ではあるが、被災し洞窟に避難した男女をその場で番わせて生きる意欲を湧き立たせるというエピソードの、そしてセックスに陶酔する男女の姿をインドの古い神々(シヴァとパールヴァティー?)に重ね合わせる演出が凄すぎ! 開いた口がふさがらない。よくまあ真言宗は許可したものだ。
- 生命讃歌(性の肯定)。生きている間に成仏しなければ意味がない。
- 自然讃歌。人間も自然の一部なので大宇宙(大日如来)の法則に随えば迷うことはない。
- 民衆の救いのための教え。
三界(この世)の狂人は狂せることを知らず。四世(生きとし生けるもの)の盲者は盲なることをさとらず。生れ生れ生れて、生の始めに暗く、死に死に死に死んで、死の終わりに冥し。(『秘蔵宝鑰』)
A+ ・・・・めったにない傑作。映画好きで良かった。
「東京物語」「2001年宇宙の旅」「馬鹿宣言」「近松物語」
A- ・・・・傑作。できれば劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」「スティング」「フライング・ハイ」「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」
B+ ・・・・良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」「ギャラクシークエスト」「白いカラス」「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」
B- ・・・・純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」「ボーイズ・ドント・クライ」
C+ ・・・・退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」「アナコンダ」
C- ・・・・もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」
D+ ・・・・駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」
D- ・・・・見たのは一生の不覚。金返せ~!!