ブラームス 001


日時 1月21日(土)14:00~
会場 ルネこだいら大ホール(東京都小平市)
曲目
  1. ブラームス/大学祝典序曲 ハ短調作品80
  2. メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調作品64
  3. バッハ/ヴァイオリンソナタ第1番よりシチリアーノ(アンコール)
  4. ブラームス/交響曲第4番 ホ短調作品98
  5. シベリウス/アンダンテ・フェスティーヴォ(アンコール)
管弦楽 東京セラフィックオーケストラ
ヴァイオリン独奏 加藤えりな
指揮 横島勝人
入場 全席自由1000円

 新年アマオケ2発目はヨハネス・ブラームス。
 チャールズ・ダーウィンあるいはカール・マルクスと見まがうようなご立派な髭をたくわえた貫禄たっぷりのポートレート(上掲)が有名であるが、この頃(19世紀後半)の西欧のインテリはこぞって髭を生やしていたように思われる。誰が誰だか見分けがつかない。
 ブラームスの若い頃のポートレートを見ると、結構なイケメンである。もちろん、髭はない。

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 相当モテただろうと思うのだが、ブラームスは生涯独身であった。フリーメイソンの会員であったこととも関係しているのかもしれないが・・・・・ソルティの勘だが、ブラームスはゲイだったのではないかなあ。ウィキによれば、ある女性と婚約しながらも、「結婚には踏み切れない」と一方的に破談にしたこともあるとか。
 そしてまた、彼の作った曲に漲る憂愁の色が、なんとなくチャイコラヴェルや古賀政男のメロディに通じるものを感じるのである。晩年に作曲した『クラリネット五重奏曲』なんか特にその(どの?)気配濃厚だ。
 まあ、ブラームスも聞きはじめばかりなので、これからの研究(?)テーマとしよう。
 
 東京セラフィックオーケストラは、2004年9月に設立した楽団。
 セラフィック(Seraphic)とは、最も階級が高い天使(=熾天使、してんし)のことを言う。「誰の手も届かない程の高みを目指そう」という想いが込められているらしい。意気軒昂である。

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 さて、演奏は・・・・・・・

 実は、ソルティ眠くて仕方なかった。
 前夜はどういうわけか3時間しか眠れなかった。午前3時に目が覚めて、頭がスッキリ。「これ幸い」と社会福祉国家試験の勉強をした。明け方になって枕に頭をつけたものの、やはり目が冴えて眠れない。「これ幸い」と瞑想をして、朝を迎えた。午前中は用事があって出かけた。
 
 小平駅の近くで昼食を取ってホール入りし、「さあ、聴くぞ」と構えたとたん、寒気と共に眠気が襲ってきた。
 それでも、一曲目の『大学祝典序曲』は活気のある華やかな曲で、よく知っているラ講(=旺文社大学受験ラジオ講座の)メロディも出てくるので、起きていられた。
 二曲目のヴァイオリン協奏曲の流麗なソロの調べが流れると、半睡半覚状態に陥ってしまい、あとは「誰の手も届かない程の高み」をたゆたっていた。

 今回は文字通り「ブラームスの子守唄」になった。
 仕事と両立しながらの数ヶ月の受験勉強の疲れが出てきているのだろう。本番目前にちょうど良い癒しのときを持てた。
 ようやっと頭がすっきりしてきたアンコールの『アンダンテ・フェスティーヴォ』は、よく弦が鳴っていて見事であった。
 この曲は、ドヴォルザーク『新世界』第4楽章第1主題、あるいはベートーヴェン『喜びの歌』とよく似ている。早稲田大学応援歌の『紺碧の空』(古関裕而作曲)の冒頭にもちょっと似ている。ナンシー関流に相似マトリックスをつくると、こうなる。

上を向いて歩こうSUKIYAKI(中村八大)
ベートーヴェン『皇帝』第1楽章第1主題
ブラームス交響曲第1番第4楽章第1主題
 ↓ 
喜びの歌(ベートーヴェン)
アンダンテ・フェスティーヴォ(シベリウス)
ドボルザーク『新世界』第4楽章第1主題
紺碧の空(小関裕而)