4日目(3/15)白谷雲水峡ハイキング
9:21春田 ~ 9:59小原町バス停(屋久島交通バス)
10:09小原町 ~ 10:35白谷雲水峡(屋久島交通バス)
10:50ハイキングスタート
・原生林コース
・白谷小屋
・もののけの森(苔むす森)
・楠川コース
15:50ハイキング終了
16:10白谷雲水峡 ~ 16:37宮之浦バス停(屋久島交通バス)
宮之浦の民宿「屋久島89」泊
朝、「杉の里」の周辺を歩く。
この宿は屋久島のガイドブックで見つけたのであるが、「緑に囲まれた宿」という謳い文句に惹かれた。予約電話を入れると、出てきた女性(娘さんと思われる)の第一声が、
「お客さん、猫は大丈夫ですか?」
まさに自分のためにある宿のようではないか。
明るい朝の光の中で見ると、確かにすばらしい環境である。家の裏にある畑では野菜や果物を作っているという。それが食卓に出される。
猫は十匹くらいが家の外の段ボール箱の中でおしくらまんじゅうをしていた。一匹、人なつこいのが自分を追いかけてきた。
カモもいた。どこからか飛来して、なぜか宿に居着いてしまったのだという。
この宿のもう一つ良いところは、お風呂場に無添加の石けんやシャンプを置いているところ。タオルも無添加石けんで洗ったとわかるすがすがしい香りがしていた。
そうそう、みそ汁がとても旨かった。
また、泊まりたい宿である。
本日は白谷雲水峡。
3時間あれば回れるので、ゆっくりのんびり森を歩く予定である。前日の長距離ウォーキングの疲労も残っていることであるし。
宮之浦からバスで山をグングン登っていく。青い海に縁取られた港町は、レリーフのように整然として美しい。今日も快晴。
標高を上げていくと、道路脇に猿の群れが出現。バスに驚く様子もなく、仲間同士毛づくろいをしていた。
白谷の原生林コースは実に気持ちの良い森であった。
森に入った瞬間から、木々と清流が醸し出す清冽な「気」が充溢しているのを感じた。
これぞ屋久島。
弥生杉、奉行杉、びびんこ杉・・・命名された幾本もの杉の巨木や『もののけ姫』のモチーフとなった苔むす森が有名で、それはそれで素晴らしいのであるが、それ以外にも、土の上にメデューサの髪の毛のように「のたうつ根っこ」や、「考える猿」のような形状をした切り株とか、奇怪な光景をあちこちに見つけることができる。
純粋に気持ちよいウォーキングをしたいのなら、縄文杉登山よりもこっちのほうがオススメである。
夜は宮之浦の素泊まり民宿「屋久島89」に泊まる。
ここは屋久島観光協会のホームページから見つけたのだが、外見も中身もまったくの民家である。2階の空いている二間(和室)を民宿として使っている。自分の部屋にいるみたいな「なごみ感」がある。2階に、流しもガスレンジも冷蔵庫も電子レンジもあるので、スーパーで新鮮な屋久島素材を買ってきての自炊も可能である。
宿の親切なご主人に教えられた食事処「とし」で、キビナゴの塩焼き、カキ酢、揚げ豆腐を食べる。お通しに出てきたのは、血を吸って膨らむ前のヒルみたいな色と形をしたグロテスクな何か。口に入れてみると、ブリみたいにシコシコしていてなかなか美味。女将に聞いてみたら、トビウオの卵だと。
へえ~。
5に続く。