社会福祉士国家試験まで3ヶ月を切った。
現在、飯塚慶子著『社会福祉士の合格教科書』の2度目の通読をしながら、過去問に精出しているところである。さすが過去問をよく分析してポイントを絞ってわかりやすく作られたテキスト。過去問正答率は平均して7割。この時期ならまずまずだろう。
平日は仕事前か仕事後の1時間、休日は最低2時間、勉強に当てる予定を立てたのだが、平日はともかく、休日になるとどうも怠けがちになる。時間があることがかえって「あとでやればいいや」という甘えを生み、遊んでしまって、気がつくと夜になっている。テキストを開いても、途中でスマホでネットを見たりゲームをしたりと、どうにも集中力に欠く。そうでなくとも、記憶力減退著しい五十路だというに・・・。
とりわけ、今日のようなさわやかな秋晴れの日は、家にいても落ち着かない。
「絶好の行楽日和を無駄にしてもいいのか。山が呼んでいるぞ。」
悪魔のささやきを振り切って、
「絶好の行楽日和を無駄にしてもいいのか。山が呼んでいるぞ。」
悪魔のささやきを振り切って、
「よし、勉強道具を持って喫茶店に行こう!」
と思ったら、あいにく財布の中は小銭ばかり。遠出なんてそもそもムリだった







そうだ!小銭で遠出する方法がある!
しかも、勉強もしっかりできる!
JR一筆書き大回りツアーだ!
リュックに勉強道具とアイスコーヒーを入れたマグボトルをつめて、意気揚々と自宅を後にした。
●ルートと時刻
14:40 JR中央線・西国分寺駅スタート
武蔵野線
14:50 府中本町駅
南武線
15:50 川崎駅
京浜東北線
16:50 東京駅
京葉線・武蔵野線
18:30 武蔵浦和駅
埼京線
19:10 新宿駅
中央線
19:40 JR中央線・国分寺駅ゴール
●所要時間 5時間(うち乗車時間3時間46分)
●運賃 140円
スタートは定期券が使える西国分寺駅。ここで隣り駅(国分寺)までの切符を購入する。
日差しがまぶしい。

武蔵野線乗車。すぐ終点の府中本町駅に着く。
東京の列車とは思えないほど長閑な南武線に乗り換える。

ここからは乗車時間が長い。座ってテキストを開く。
今読んでいるのは「児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度」。子供も家庭もソルティには縁遠い存在のうえ、最近制度が変わったばかりでややこしい。なかなか頭に入らないのだが・・・。
うん、家より集中できる!(他の乗客に対する「私は勉強中」アピールが効くのかもしれない)

川崎駅着。
さすがに雑踏している。
京浜東北線に乗り換える。この時刻だとまだ十分座れる。
引き続きテキスト熟読。

東京駅着。
VIPが新幹線を利用するらしく警備がものものしい。
(あとで調べたら天皇皇后両陛下が京都訪問から戻られたらしい。)

京葉線に向かう長い動く歩道(水平型エスカレーター)に乗って、超スロウスピードで運ばれてゆく。周囲の壁に掲示されている千葉県の観光案内広告が旅心をそそる。
階段を下りた右側に、ステンドガラスの美しい巨大壁画がある。
素晴らしい。

『天地創造』 (福沢一郎作)
構内のショップでアンパン(130円)を買って、乗車。
始発なので当然座れる。アンパンを食べながらテキスト熟読。
ふと窓外を見るともう日没。地平線を覆う墨色の雲に夕焼けが侵食されていく。
舞浜ではディズニーランド帰りの人たちが遊び疲れた様子で乗り込んでくる。
気づけば帰宅ラッシュ。車内はどんどん混んで来る。

武蔵浦和駅着。
埼京線に乗り換える。もうすっかり夜。
テキストはキリの良いところまで進んだので終了。別に持ってきた本『忘れられた日本の村』(筒井功著)を読む。
面白いんだ、これが。

新宿駅着。
なんだか懐かしい。
なんの用事も持たない旅人気分で通過すると、雑踏すらも気にならないから不思議だ。
青梅行きの中央線に乗る。さすがにここでは座れなかった。

目的地である国分寺駅に到着。
あっという間の5時間だった。
なんと、予定していた2倍の分量、テキストが進んだ。
この充実感


なんと、予定していた2倍の分量、テキストが進んだ。
この充実感




安上がりで、集中できて、‘乗り鉄’趣味も満足できて、ちょっとした旅の気分も味わえて、頭休めに駅構内を散策できて、(これからの季節)暖房代も節約できて、VIPにも遭遇できて、これはまったく自分に合った良い学習法である。
‘車福’への道、今後も活用しよう。