2007年アメリカ映画。

 主人公イアン青年は、毎日午後5時過ぎになると何者かに殺され、記憶を消されて、新たな人生に送られる。
 そのことに徐々に気づいてきたときから、奇怪な人物や出来事が次々と襲いかかってくる。
 一体なにが彼に起こっているのか?

 シチュエーション自体は面白いと思う。
 テンポも悪くない。
 観る者は、イアンの立場に身を置いて、混乱や疑惑や恐怖を体験し、次第に明らかにされていく真相に強く気を引かれることになる。

 しかし、その真相とやらがいただけない。
 新機軸もなければ説得力もない。
 イアンが毎日殺されなければならない理由も釈然としないまま、理屈の分からない解決方法で決着する。
 不条理ミステリー&サスペンスと思っていたものが、化け物ホラーに堕してしまうのも残念。

 同様の設定でなら、ジョン・オーガスト監督の『9-ナイン』(2007年)のほうが断然素晴らしく、気が利いていて、感動的。(「ナイン」と題した映画はたくさんあるので要注意)



評価: D+

参考: 

A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 

「東京物語」 「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。

「風と共に去りぬ」 「未来世紀ブラジル」 「シャイニング」 「未知との遭遇」 「父、帰る」 「フィールド・オブ・ドリームス」 「ベニスに死す」 「ザ・セル」 「スティング」 「フライング・ハイ」 「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」 「フィアレス」 ヒッチコックの作品たち

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。

「アザーズ」 「ポルターガイスト」 「コンタクト」 「ギャラクシークエスト」 「白いカラス」 「アメリカン・ビューティー」 「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。

「グラディエーター」 「ハムナプトラ」 「マトリックス」 「アウトブレイク」 「タイタニック」 「アイデンティティ」 「CUBU」 「ボーイズ・ドント・クライ」 チャップリンの作品たち   

C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)

「アルマゲドン」 「ニューシネマパラダイス」 「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ~。不満が残る。

「お葬式」 「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった

「レオン」 「パッション」 「マディソン郡の橋」 「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!