ソルティはかた、かく語りき

東京近郊に住まうオス猫である。 半世紀以上生き延びて、もはやバケ猫化しているとの噂あり。 本を読んで、映画を観て、音楽を聴いて、芝居や落語に興じ、 旅に出て、山に登って、仏教を学んで瞑想して、デモに行って、 無いアタマでものを考えて・・・・ そんな平凡な日常の記録である。

B-

● 8チャンネルへの処方箋 映画:『恋人たち』(橋口亮輔監督)

2015年松竹
上映時間 140分

 東芝がついに『サザエさん』のスポンサーから撤退するというニュースに「一時代の終わり」を感じた人は多いと思う。
 諸行無常なのでそれ自体は取り立ててあげつらうほどのことではないけれど、「フジテレビ(=8チャンネル)はいよいよ底が抜けるキワまで来たなあ~」という思いがする。
 フジテレビというかフジサンケイグループは好きじゃないし、そもそもテレビをほとんど見ない毎日を送っているソルティなので、フジテレビがこのさきどうなろうがたいして関心ないのであるが、一方で、『サザエさん』やカルピスまんが劇場(『ムーミン』,『アンデルセン物語』,『フランダースの犬』,『アルプスの少女ハイジ』,『母をたずねて三千里』)を家族とともに見た懐かしい記憶はあるし、クラスメートと『夜のヒットスタジオ』や『ドリフ大爆笑』の話題で盛り上がった楽しい記憶もある。恩恵を受けていないといったら嘘になる。

 ここ数年のフジテレビ(だけではないが)の低迷の一番の原因は、すでにあちこちで指摘されているように「庶民感覚からの乖離」にあると思う。80年代後半から90年代前半までのバブルの頃の庶民感覚・価値観をいまだに引きずっている。庶民はすでにバブルの栄光から遠く離れて、いつセーフティネットから振り落とされてネット難民やホームレスになるかわからない、両親や自らの介護問題に地獄をみることになるやも知れない、コミュニケーション不全が蔓延化した若年世代の社会化が危機に瀕している・・・・といったありさまなのに、フジテレビはいまだに「お台場」という名のお立ち台に乗って万札を扇のように振り回し踊っているのだから。
 いまやソルティとフジテレビの接点は、通勤列車の中で見る新作テレビドラマの広告くらいしかないのであるが、それだけでもフジテレビと平成末に生きる庶民との乖離を知るには十分事足りる。ドラマのコンセプトも設定もタイトルも、キャラクターのリアリティなさも役者の選び方も、宣伝コピーも広告センスも、すべて「こんなの視聴率出るわけない」と素人目でもわかる。
 いったい、どこの誰をタ-ゲットにドラマを作っているのだろう? 
 80年代の20代OL?

 そんなフジテレビに処方箋を出すとしたら、橋口亮輔のこの作品である。

 ここにはまぎれもなく平成末の日本に生きる庶民がいる。少なくとも庶民の7割がいる。
 弁当屋に勤める雅子妃ファンの瞳子(=成嶋瞳子)。ウマの合わない姑と会話のない亭主との澱んだ日常に閉塞している。
 有能な弁護士でゲイの四ノ宮(=池田良)。学生時代からのノンケの友に思いを寄せるも、信頼を裏切るような友の言動にショックを隠せない。
 通り魔殺人で愛する妻を殺されたアツシ(=篠原篤)。妻の死を受け入れることができずに破綻寸前の独居生活を送っている。
 三人の主人公の共通点は、中年であること。希望と活力に満ちた青春期を過ぎて、人生の苦い現実に直面し、幻滅と疲れと喪失感を抱えている。遣り切れない日常と満たされようのない思いの中で、それでも起きて、食べて、働いて、人と交わって、寝て、生きている。瞳子のストーリーにみるように、希望の光が恩寵のように訪れることもあるが、えてしてそれは、また別の苦い現実と失意への扉でしかなかったりする。
 三人の共通点はまたどこにでもいる庶民であること。バブル時代に流行したトレンディドラマに出てくるような人間はここでは誰も登場しない。画面の中で息しているのは、観る者とまったく等身大の隣人たちである。(三人を演じる役者がこれまた見事に庶民っぽい。)

 
この映画の中では誰の問題も解決しません。でも、人間は生きていかざるを得ないんですよね。映画を作るうえで、僕は閉じた映画では駄目だと思っています。どんな悲しみや苦しみを描いても、人生を否定したくないし、自分自身を否定したくない。生きているこの世界を肯定したい。だから、最後には外に向かって開かれていく、ささやかな希望をちりばめたつもりです。人の気持ちの積み重ねが、人を明日へ繋いでいくんじゃないかなって。(『恋人たち』公式ホームページ内の監督インタビューより)

 
 その昔、カルピスまんが劇場が教えてくれたのは、まさにそういったことだったんだよなあ~。



評価:B-

A+ ・・・・めったにない傑作。映画好きで良かった。 
「東京物語」「2001年宇宙の旅」「馬鹿宣言」「近松物語」

A- ・・・・傑作。できれば劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」「スティング」「フライング・ハイ」「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」   

B+ ・・・・良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」「ギャラクシークエスト」「白いカラス」「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」「ボーイズ・ドント・クライ」

C+ ・・・・退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」「アナコンダ」 

C- ・・・・もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・見たのは一生の不覚。金返せ~!!



 

●  映画:『ダーク・スター』(ジョン・カーペンター監督)

1974年アメリカ映画
1981年日本公開

上映時間 83分
音楽 ジョン・カーペンター
出演者
ブライアン・ナレル
ダン・オバノン

 『ザ・フォッグ』(1980)、『ハロウィン』シリーズ、『遊星からの物体X』(1982)、『パラダイム』(1987)、『ゼイリブ』(1988)などのSF映画やホラー映画で知られるジョン・カーペンター監督の長編デビュー作である。
 「SFファンの間で今もカルト的な人気を得ている」とDVDパッケージに書いてあったが、確かに低予算を逆手に取った脱力系の空気が全編流れていて、シュールでコミカルなシーンの数々―そのクライマックスが‘ビッグウエイヴな’ラストシーン――や、監督自身の手によるやはりダウナー系の音楽とともに、愛すべきC級映画に仕上がっている。
 SFスペース映画って一見お金がかかるようなイメージがあるけれど、実際にはセット撮影と宇宙の風景映像だけですむし、物語の中心が宇宙船内だけなら登場人物も少なくて済む(この映画ではたった4人である)。
 昔、船員のホームシック対策のため船内を日本の家屋風に設計(畳に襖にコタツがある)したという設定の、仙台のアマチュア青年らが作ったSFスペース映画を見たことがある。アイデアにぶったまげた。
 何もないところから工夫は生まれるものである。



評価:B-


A+ ・・・・めったにない傑作。映画好きで良かった。 
「東京物語」「2001年宇宙の旅」「馬鹿宣言」「近松物語」

A- ・・・・傑作。できれば劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」「スティング」「フライング・ハイ」「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」   

B+ ・・・・良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」「ギャラクシークエスト」「白いカラス」「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」「ボーイズ・ドント・クライ」

C+ ・・・・退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」「アナコンダ」 

C- ・・・・もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・見たのは一生の不覚。金返せ~!!





● 瀬戸内晴美になれなくても 映画:『遠い雲』(木下惠介監督)

1955年松竹

監督 木下惠介
脚本 木下惠介、松山善三
音楽 木下忠司
出演
  • 高峰秀子 : 寺田冬子 
  • 佐田啓二 : 寺田俊介 
  • 高橋貞二 : 石津幸二郎 
  • 田村高廣 : 石津圭三

 美しい風景と古くゆかしい町並みが画面に映える飛騨高山を舞台に、子持ちの未亡人・冬子(=高峰秀子)と東京から帰省した幼馴染みの青年・幸二郎(=高橋貞二)の結ばれずに終わる一夏の恋を描く。正統派の純愛ドラマと言っていいだろう。
 愛し合っている二人が結ばれなかったのは、冬子側の躊躇による。一度は人妻になった身であること、まだ幼い子供がいること、嫁ぎ先で頼られ大切にされていること、亡くなった夫の弟・俊介(=佐田啓二)から好意を寄せられていること、そして何よりも世間体である。とくに悪い噂の広まりやすい田舎の風土は大きな枷となる。これらすべての枷を薙ぎ倒して、家も子供も捨てて愛する男の胸に飛び込んでいく勇気(と言っていいのか分からないが)を、フェミニズムのフェの字もなかった当時の女性に望むのは無理と言うものだろう。誰もが瀬戸内晴美になれるわけではない。
 現代なら同じ飛騨高山の地であろうと、この二人が付き合い結婚することに、眉を顰め、目くじらを立てる者は、二人に心理的に深く関係する者意外はいないであろう。不倫でも浮気でもないのだから、なんの問題もない。その意味で、時代性・地域性を感じさせる映画である。
 しかし、木下惠介がやはり一筋縄でいかないと思うのは、冬子と幸二郎の恋の成就を最後の最後で阻む枷に、上記以外の理由を用意しているところである。
 
 思い余った幸二郎は冬子に駆け落ちを持ちかける。
 「明日の朝の汽車で一緒に東京に行きましょう」
 幸二郎は拒絶の返事をもらい、傷心を抱え、早朝の汽車にひとり乗り込む。汽笛が鳴り、発車せんばかり。
 そこへ、手提げ一つで着の身着のままの冬子が走ってくる。駅舎に飛び込み、東京への切符を買い、愛する男の胸めがけて改札を抜けようとする冬子。
 「ああ、結局、冬子は瀬戸内晴美派だったんだなあ」と、観る者が思った瞬間、冬子は改札から出てきた一人の男とぶつかる。
 それは、仕事で地方に行っていた義理の弟・俊介であった。
 なんという偶然か!
 二人の事情を知っている俊介は、問い糾すことなくこう告げる。
 「後ろのほうの車両にいますよ」
 俊介の言葉を耳にした途端、冬子の気持ちは萎えてしまう。
 彼女は悟る。
 「やっぱり、行ってはいけない」
 
 人は時に、自らの感情や欲望や思考を超えたところにある「なにものか」の声を聞く。「なにものか」は大概、偶然とか予期せぬ出来事とかシンクロニシティといった形で、人に啓示をもたらす。その声を謙虚に受け止めることで、誤った道に踏み入ることが回避される。これを宿命と言ったり、恩寵と言ったり、天の配剤と言ったりするのだろう。
 
 停車場をあとにしながら、俊介は冬子に言う。
 「行かないでくれて、ありがとう」
 冬子は答える。
 「いいえ、私こそ・・・・・ありがとう」
 
 この映画は一見、古い因習と世間体に阻まれて自らの感情や欲望を押し込めざるを得ない女性の不幸を描いているように見える。遠い雲のような幸福・・・・・。
 が、ラストシーンの早朝の高山の空は、雲ひとつなく晴れて美しい



評価:B-

A+ ・・・・めったにない傑作。映画好きで良かった。 
「東京物語」「2001年宇宙の旅」「馬鹿宣言」「近松物語」

A- ・・・・傑作。できれば劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」「スティング」「フライング・ハイ」「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」   

B+ ・・・・良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」「ギャラクシークエスト」「白いカラス」「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」「ボーイズ・ドント・クライ」

C+ ・・・・退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」「アナコンダ」 

C- ・・・・もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」


D- ・・・・見たのは一生の不覚。金返せ~!!





● ゲイチックな週末1 映画:『喜びも悲しみも幾年月』(木下惠介監督)

 この週末(4/15,16)は木下惠介とチャイコフスキーを鑑賞した。とくに意識的に選んだわけではないのだが、両者ともゲイである。
 
1957年松竹
原作 木下惠介
音楽 木下忠司
上映時間 160分

 日本の僻地に点在する灯台を転々としながら厳しい駐在生活を送る灯台守夫婦(佐田啓二、高峰秀子)の戦前から戦後に至る25年間を描いたもの。
 四季折々の日本各地の美しい海岸風景の中に、喜怒哀楽こもごもの人間ドラマ、夫婦愛、家族愛が丁寧に描かれ、最後は感動のクライマックスで終わる。160分の長さを感じさせないストーリーテリングはさすがというほかない。大ヒットした主題歌を含む音楽も見事に作品に溶け合っている。
 
 作品自体はなんの文句もつけようもない傑作であるけれど、観ていて気になってしまうことがある。それはこれを撮った木下監督の心情のほどである。
 木下惠介がゲイであったことはまず疑いなかろう。結婚はしたが相手の女性とは入籍せず、新婚旅行で見切りをつけ夫婦生活もないままに別れたという。その後、独身を貫いている。養子は取ったが実子はなかった。日本初のゲイ映画と言われる『惜春鳥』(1959)を筆頭に、木下作品には男性同士の親密な関係を描いたものが少なくない。
 むろん、同性愛そのものずばりを描くことなど当時考えられなかった。‘そのものずばり’と言えるのは、おそらくピーター主演の『薔薇の葬列』(1969年、松本俊夫監督)が本邦初だと思うが、これは非商業主義的な芸術作品を専門とするATG製作・配給であった。木下惠介は最後まで‘そのものずばり’を撮ることはなかったし、松竹もそれを望まなかったろう。木下惠介と言えば、やはり夫婦や親子の機微を克明に描く家族ドラマの名手というイメージが強い。ソルティが子供の頃にTBS系列で放映されていた「木下惠介アワー」がその印象を強めている。
 
 天才肌のプロフェッショナルとして、大衆が望み喜ぶもの(=客が呼べるもの、視聴率が良いもの)を作るのは木下監督にとってお茶の子さいさいであったろう。男と女の恋愛や葛藤や別れ、夫と妻の信頼や裏切りや破綻、親と子の愛情や憎しみや衝突。こうしたものを木下惠介は、時にシリアスに、時にユーモラスに、時に詩情豊かに、時に皮肉たっぷりに、時に激しく、時にしみじみと、包丁さばきも鮮やかに描き出している。大衆的な人気もうべなるかな。
 しかるに、これらは言わば「マジョリティの世界=ヘテロの世界」の出来事である。ゲイであり子供を作らなかった木下惠介にとってみれば、男女の恋愛も親子の愛憎も他人事だったのではなかろうか。‘外野に置かれている’感覚を伴いながら、これらの作品を撮っていたのではなかろうか。
 むろん、外野にいたからこそ内野の様子がよく見えたのであろうし、感情的に巻き込まれることなく冷静な視点を保ちながら鋭い人間観察ができたのであろう。加えて、ゲイセクシュアリティの利点を生かし、男の立場と女の立場の両方を理解し、その相克をリアルに描き出すことができたのかもしれない。
 一方で、常に外野から他人事(=ヘテロ)の人生ばかりを描いていて、ある種の欲求不満にはならなかったのであろうか? 芸術家にとって何よりの創作モチベーションであるはずの自己表現欲求を、木下監督はどう始末していたのだろう? 単に、自らの作品中に‘熱き友情’と解されうる男同士の絆を添え物的に挿入することで満足していたのだろうか?
 気になるところである。
 
 とりわけ、この『喜びも悲しみも幾年月』は、長年連れ添った夫婦の絆がテーマである。最も木下惠介自身からは遠い題材であると言わざるをえない。それは、彼が望んでも得られないものであったし、自らの実体験をもとに深い理解と共感をもって描き出せるテーマではなかったはずである。(原作と脚本も木下監督の手になる)
 いったい何故こんな芸当が可能だったのだろう?
 彼が心から欲しいと願っていたもの、理想として胸に秘めていたものをリアリティもって創造したからこその離れ業だったのだろうか。
 それとも、自らの両親の姿が念頭にあったのか。 
 
 ウィキによると、日本においては長崎県五島市の女島灯台が最後の有人灯台であったが、2006年(平成18年)12月5日に無人化され、国内の灯台守は消滅したそうである。
 


評価:B-

A+ ・・・・めったにない傑作。映画好きで良かった。 
「東京物語」「2001年宇宙の旅」「馬鹿宣言」「近松物語」

A- ・・・・傑作。できれば劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」「スティング」「フライング・ハイ」「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」   

B+ ・・・・良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」「ギャラクシークエスト」「白いカラス」「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」「ボーイズ・ドント・クライ」

C+ ・・・・退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」「アナコンダ」 

C- ・・・・もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・見たのは一生の不覚。金返せ~!!




● 映画:『ゼロ・グラビティ』(アルフォンソ・キュアロン監督)

2013年アメリカ、イギリス製作。

 ゼロ・グラビティ(無重力)の宇宙空間で船外活動中に事故にあい、宇宙に放り出されたライアン・ストーン博士(=サンドラ・ブロック)が、次々と襲いかかる絶体絶命のピンチを根性と強運とで切り抜け、無事地球に帰還するまでを圧倒的映像でスリリングに描いたSF映画。
 広大無辺の宇宙空間や我らがミスター・ブルー(by八神純子)の美しくもシュールな映像、宇宙船の船体や機器の精密なセット、全編にみなぎるスピードと迫力。これは大画面で観たい映画である。
 主たる登場人物がライアン博士と同僚のマット・コワルスキー(=ジョージ・クルーニー)のほぼ二人だけというのも面白い。ドラマを描くのにたくさんの人間は必要ないことの証明である。
 孤軍奮闘するサンドラ・ブロックの演技は、実質的な映画デビュー作『スピード』(1994年)を思い出させるが、さすがにあの頃より深みある熟成した演技を見せてくれる。湖に着水したあと、地球の重力を全身に感じながら砂浜に立ち上がるシーンは、なんだか両生類がはじめて陸に上がった3億6千年前の地球の光景を見るかのような、あるいは憧れの王子様を求めて砂に上がった人魚姫の試練を目の当たりにするかのようなドキドキ感がある。エロティックと言ってもいいくらいの。
 ジョージ・クルーニー。あいかわらず渋くて飄々としてイイ男っぷりである。

 それにしても、事故の原因がロシアのせいってのはどうよ?
 アポロ時代か? 『ロッキー』か?
 いくら宇宙開発が進んでも、人類は進歩しないっていう皮肉か。



評価:B-(大画面&3Dで観たらB+かも・・・)


A+ ・・・・めったにない傑作。映画好きで良かった。 
「東京物語」「2001年宇宙の旅」「馬鹿宣言」「近松物語」

A- ・・・・傑作。できれば劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」「スティング」「フライング・ハイ」「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」   

B+ ・・・・良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」「ギャラクシークエスト」「白いカラス」「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・純粋に楽しめる。悪くは無い。
「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」「ボーイズ・ドント・クライ」

C+ ・・・・退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」「アナコンダ」 

C- ・・・・もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・見たのは一生の不覚。金返せ~!!






● 映画:『幸福の罪』(ヤン・フジェベイク監督)

 2011年チェコ映画。

 良くできたサスペンス&ミステリー。
 監督の確かな演出の腕が光っている。映像も良い。
 終わりまで観て、もう一度始めから繰り返し観たくなる映画である。登場人物の一人のその場その場の表情を確認するために・・・・。すると、二度目はその役者の上手さが光って見える。
 テーマは何というか、因果応報というか自業自得というか。人倫にもとる行為をした人物たちが最後には揃って罰を受けることになる。
 チェコの国民性は知らないが、意外と倫理観の強いお国柄なのだろうか。
 外務省のホームページを見ると、こうあった。 

チェコの宗教は、人口の約58%が無宗教、約26%がローマ・カトリックを信仰しています。公用語はチェコ語で、英語は観光地や大都市ではある程度通じます。
 チェコ人の国民性は、概して穏和かつ理性的で暴力を嫌うと言われています。http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=163)  

 そう言えば、映画の中で宗教的な匂いのするシーンは一つもなかった。「穏和かつ理性的で暴力(破綻)を嫌う」というところは、この映画の主人公トマシュ医師そのものである。その性格があだになって、トマシュは罪のぬかるみにはまりこんでしまうのだ。
 トマシュの児童性虐待疑惑の捜査を担当することになった刑事ラダもまた同様だ。
 ラダは、15年前自分を裏切ってトマシュに走った前妻ミラダに未練たらたら。そのミラダに面と向かって罵倒されるシーンがある。普通にプライドある男なら当然カッとなるような侮辱のされようである。アメリカ人や韓国人なら殴っているだろう。ラテン系の男ならその場で首を絞めているかもしれない。日本人でさえ、相手に唾を履きつけるか、追い返すかするだろう。
 ラダは冷静に対応し、その場を離れて、なんと泣くのである。 
 これが刑事役として通るのなら、チェコの男は少なくともマッチョではないらしい。
 
 本筋とは関係ないが、一番の驚きシーンであった。



評価:B-

A+ ・・・・・ めったにない傑作。映画好きで良かった。 
        「東京物語」「2001年宇宙の旅」   

A- ・・・・・ 傑作。劇場で見たい。映画好きなら絶対見ておくべき。
        「風と共に去りぬ」「未来世紀ブラジル」「シャイニング」
        「未知との遭遇」「父、帰る」「ベニスに死す」
        「フィールド・オブ・ドリームス」「ザ・セル」
        「スティング」「フライング・ハイ」
        「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「フィアレス」     

B+ ・・・・・ 良かった~。面白かった~。人に勧めたい。
        「アザーズ」「ポルターガイスト」「コンタクト」
        「ギャラクシークエスト」「白いカラス」
        「アメリカン・ビューティー」「オープン・ユア・アイズ」

B- ・・・・・ 純粋に楽しめる。悪くは無い。
        「グラディエーター」「ハムナプトラ」「マトリックス」 
        「アウトブレイク」「アイデンティティ」「CUBU」「ボーイズ・ドント・クライ」
    
C+ ・・・・・ 退屈しのぎにちょうどよい。(間違って再度借りなきゃ良いが・・・)
        「アルマゲドン」「ニューシネマパラダイス」「アナコンダ」 

C- ・・・・・ もうちょっとなんとかすれば良いのになあ。不満が残る。
        「お葬式」「プラトーン」

D+ ・・・・・ 駄作。ゴミ。見なきゃ良かった。
        「レオン」「パッション」「マディソン郡の橋」「サイン」

D- ・・・・・ 見たのは一生の不覚。金返せ~!!

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